SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅰ
令和4年度春期 システムアーキテクト 午前Ⅰ 問23
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア災害や事故で被害を受けても,重要事業を中断させない,又は可能な限り中断期間を短くする仕組みを構築すること
- イ社内業務のうちコアビジネスでない事業に関わる業務の一部又は全部を,外部の専門的な企業に委託すること
- ウ製品の基準生産計画,部品表及び在庫情報を基に,資材の所要量と必要な時期を求め,これを基準に資材の手配,納入の管理を支援する生産管理手法のこと
- エプロジェクトを,戦略との適合性や費用対効果,リスクといった観点から評価を行い,情報化投資のバランスを管理し,最適化を図ること
解き方のヒントを見る
略語の構成語から目的を読み解く
経営戦略の略語は、元の語を展開して意味を確かめると、その取組みが何を対象にし、何を改善・達成しようとしているかが見えてきます。この一つの観点に絞り、似た名前の手法と混同していないかを落ち着いて確かめましょう。
この問題で問われていること
問われているのは、略語が表す取組みが「何を対象として扱うか」という一点です。略語を構成する各語の意味を自分の言葉で言い直し、その対象と、比べる相手の手法が扱う対象とが一致しているかどうかを照らし合わせてください。
視点
経営・ビジネス戦略の分野には、アルファベットの頭文字を並べた略語が多くあります。名前の響きや一部の文字が似ていても、取組みの対象はそれぞれ異なります。略語を一語ずつ元の英単語に戻し、それぞれを日本語に置き換えてみてください。そうすると、その取組みが何に働きかけるものなのかが自然に浮かび上がります。暗記した印象だけで判断すると取り違えやすいため、構成語の意味から対象を確かめる習慣が役立ちます。
確認ポイント
- 略語を構成する各文字が、元のどの語を表しているかを思い出せるか
- それらの語をつなげたとき、取組みが働きかける対象を一言で表せるか
- 比べている手法の対象と、自分が言い表した対象が本当に一致しているか
正解と解説を見る
正解
イ
解説
BPOはBusiness Process Outsourcingの略で、コアビジネスでない事業に関わる業務の一部又は全部を外部の専門的な企業に委託することです。したがって正解はイです。ほかの選択肢は、BCP、MRP、ITポートフォリオの説明に当たります。
理由
BPO(Business Process Outsourcing)は、人事・経理・総務・コールセンターなど、自社の中核ではない業務プロセスを外部の専門企業に一括して委託する形態です。専門企業のノウハウを活用して効率化やコスト削減を図り、自社は経営資源をコアビジネスに集中させます。この内容はイの記述と一致します。
比較
アは災害や事故が起きても重要事業を継続するための仕組みづくりで、BCP(事業継続計画)に当たります。ウは基準生産計画・部品表・在庫情報から資材の所要量と必要な時期を求める生産管理手法で、MRP(資材所要量計画)です。エは戦略との適合性や費用対効果、リスクの観点で情報化投資のバランスを最適化するITポートフォリオです。どれも業務の外部委託を意味するものではありません。
選択肢ア
これは不正解だよ。災害や事故で被害を受けても重要事業を中断させない、又は中断期間を可能な限り短くする仕組みを構築することは、BCP(事業継続計画)やBCM(事業継続管理)の説明だよ。BPOは業務の外部委託を指す用語で、事業継続の仕組みづくりそのものを意味するわけではないから、BPOの説明には当たらないよ。
選択肢イ(正解)
これは正解だよ。BPOはBusiness Process Outsourcingの略で、社内業務のうちコアビジネスでない事業に関わる業務プロセスの一部又は全部を、外部の専門的な企業に委託することを指すよ。人事・経理・コールセンターなどの業務を任せて、自社は中核業務に経営資源を集中させる狙いがあるから、この記述と一致するよ。
選択肢ウ
これは不正解だよ。製品の基準生産計画、部品表及び在庫情報を基に資材の所要量と必要な時期を求め、資材の手配や納入の管理を支援する生産管理手法は、MRP(資材所要量計画)の説明だよ。これは生産管理で使う計算の手法だから、業務を外部の専門企業に委託するBPOとは別の概念だよ。
選択肢エ
これは不正解だよ。プロジェクトを戦略との適合性、費用対効果、リスクといった観点から評価し、情報化投資のバランスを管理して最適化を図ることは、ITポートフォリオ(ITポートフォリオマネジメント)の説明だよ。これは投資配分を管理する手法だから、業務の外部委託を意味するBPOの説明ではないよ。
学習のポイント
BPO・BCP・MRP・ITポートフォリオなど、経営やIT管理でよく使われる略語について、正式名称とそれぞれの目的を対応付けて覚えよう。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和4年度春期 システムアーキテクト試験 午前Ⅰ 問23(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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