SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅰ

令和4年度春期 システムアーキテクト 午前Ⅰ 問22

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

監査証拠の入手と評価に関する記述のうち,システム監査基準(平成 30 年)に照らして,適切でないものはどれか。

選択肢

  1. ア
    アジャイル手法を用いたシステム開発プロジェクトにおいては,管理用ドキュメントとしての体裁が整っているものだけが監査証拠として利用できる。
  2. イ
    外部委託業務実施拠点に対する監査において,システム監査人が委託先から入手した第三者の保証報告書に依拠できると判断すれば,現地調査を省略できる。
  3. ウ
    十分かつ適切な監査証拠を入手するための本調査の前に,監査対象の実態を把握するための予備調査を実施する。
  4. エ
    一つの監査目的に対して,通常は,複数の監査手続を組み合わせて監査を実施する。
解き方のヒントを見る

監査証拠を見極める視点

監査証拠を考えるときは、入手した情報が監査目的に照らしてどの程度信頼でき、結論を支える根拠になっているかを、入手経路と確認方法を含めて一つの観点から整理します。

この問題で問われていること

ここでは、証拠の量だけで判断せず、監査対象との関係性、入手経路、確かめ方の妥当性を踏まえ、監査の結論を支える根拠として評価できるかに注目してください。特に判断の筋道を確認します。

視点

監査証拠は、集めた事実を並べるだけでなく、監査の目的に関連し、信頼性を検討できる材料として捉えます。入手経路と確認方法を整理し、結論とのつながりを確認することが大切です。

確認ポイント

  • 監査目的との関連性を確認する
  • 情報の入手経路と確認方法を整理する
  • 結論を支える根拠としてのつながりを確認する
正解と解説を見る

正解

ア

解説

監査証拠は、管理用ドキュメントとしての体裁だけでなく、監査目的に対する関連性、信頼性、十分性及び適切性を踏まえて評価する。したがって、形式が整った資料だけに限定する記述は適切でない。

理由

監査証拠には、文書の形式が整っている資料だけでなく、監査目的に関連し、信頼できる情報も含まれ得る。アは利用可能な証拠を外観上の体裁だけで限定しており、監査証拠の評価に関する考え方として適切でない。

比較

イは第三者の保証報告書に依拠できる場合の現地調査省略を、ウは本調査前の予備調査を、エは一つの監査目的に複数の手続を組み合わせることを述べている。いずれも監査証拠の入手・評価に関する適切な説明です。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。監査証拠として利用できる情報を、管理用ドキュメントとして体裁が整ったものだけに限定するのは誤りである。監査証拠は、監査目的との関連性や情報の信頼性、十分性及び適切性を踏まえて評価するため、形式だけで利用可否を決めない。

選択肢イ

これは不正解だよ。外部委託先に対する監査では、委託先から入手した第三者の保証報告書について、監査証拠として依拠できるかをシステム監査人が判断することがある。その結果、必要な確認が得られるなら、現地調査を省略できるという説明は適切である。

選択肢ウ

これは不正解だよ。本調査で十分かつ適切な監査証拠を入手するには、あらかじめ監査対象の業務や実態を把握しておくことが重要である。そのため、本調査に先立って予備調査を実施するという記述は、監査の進め方として適切である。

選択肢エ

これは不正解だよ。一つの監査目的を確認する場合でも、文書の閲覧、関係者への質問、観察や検証など、性質の異なる監査手続を組み合わせることが通常である。複数の手続によって証拠を補完し、監査判断の妥当性を高める説明は適切である。

学習のポイント

監査証拠の十分性・適切性と、監査手続の組合せを理解する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和4年度春期 システムアーキテクト試験 午前Ⅰ 問22(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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