SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅰ
平成29年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅰ 問28
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア演算処理のリソースを端末の近傍に置くことによって,アプリケーション処理の低遅延化や通信トラフィックの最適化を行う。
- イデータの特徴を学習して,事象の認識や分類を行う。
- ウネットワークを介して複数のコンピュータを結ぶことによって,全体として処理能力が高いコンピュータシステムを作る。
- エ周りの環境から微小なエネルギーを収穫して,電力に変換する。
解き方のヒントを見る
役割と目的の対応を整理する視点
この分野の設問では、用語の印象だけで判断せず、提示された説明が何を目的とし、どの場面で、どの役割を担うものとして述べられているかを丁寧に対応づけて考えていきます。
この問題で問われていること
確認する観点は、説明の中心にある「目的」と「担う役割」の結び付きです。周辺的な利点や印象へ広げず、文中の主語・対象・処理の位置づけを同じ軸で読み比べてください。
視点
技術名から連想を広げる前に、各説明が示す目的、対象、役割の関係を一つの軸にそろえて整理します。表現の強さではなく、設問中で述べられた役割がどの目的に結び付いているかを確認すると、概念の混同を避けやすくなります。
確認ポイント
- 説明の中心となる目的と役割が、同じ関係として述べられているか
- 主語・対象・場面の対応を、文中の情報だけで整理できるか
- 印象的な利点ではなく、設問が問う役割に焦点を保てているか
正解と解説を見る
正解
ア
解説
エッジコンピューティングは、データが発生する端末や現場の近くに処理資源を配置し、応答遅延やネットワーク負荷の低減を図る考え方です。
理由
正答の選択肢は、演算処理のリソースを端末の近傍に置く構成を説明している。処理対象に近い場所で処理することで、アプリケーションの応答を速めたり、遠隔側へ送る通信トラフィックを抑えたりするという、エッジコンピューティングの特徴に合致する。
比較
イは機械学習やパターン認識、ウは分散処理、エは環境発電の説明です。いずれも情報処理やIoTで関連する場合はあるが、処理資源の配置によって遅延や通信量を扱うエッジコンピューティングそのものの説明ではありません。
選択肢ア(正解)
これは正解だよ。エッジコンピューティングは、データを集める場所から遠く離れた環境だけに処理を任せず、利用現場に近い位置へ演算資源を配置する考え方である。その結果、応答の遅れを抑えたり、クラウドなどへ送る通信量を減らしたりできる。設問の説明と一致する。
選択肢イ
これは不正解だよ。データの特徴を学習し、事象を認識・分類する説明は、機械学習やパターン認識に関するものである。エッジコンピューティングの中心は、学習や分類そのものではなく、演算処理をどこに配置してデータを処理するかという構成上の考え方である。
選択肢ウ
これは不正解だよ。ネットワークで複数コンピュータを接続し、全体として高い処理能力を実現する説明は、分散処理・分散コンピューティングの概念である。エッジコンピューティングは、複数台を結んで性能を集約することではなく、データ発生源に近い場所で処理する配置に着目する。
選択肢エ
これは不正解だよ。周囲の光、振動、熱などの微小なエネルギーを回収して電力に変える説明は、環境発電(エネルギーハーベスティング)の技術である。これは電源を得る方法に関する説明であり、演算処理の配置や通信の扱いを示すエッジコンピューティングとは異なる。
学習のポイント
処理の配置場所と、その結果生じる応答性・通信量の違いを区別して覚える。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成29年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅰ 問28(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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