SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅰ
平成28年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅰ 問11
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アIP アドレスから MAC アドレスを得るプロトコルである。
- イIP ネットワークにおける誤り制御のためのプロトコルである。
- ウゲートウェイ間のホップ数によって経路を制御するプロトコルである。
- エ端末に対して動的に IP アドレスを割り当てるためのプロトコルである。
解き方のヒントを見る
プロトコルの担当範囲を見極める
TCP/IPの通信は複数のプロトコルが分担して成り立っています。各プロトコルが通信全体のどの段階で何を受け持つのかという一つの観点に絞り、名称の印象ではなく役割そのものを手がかりに区別する姿勢で検討しましょう。
この問題で問われていること
問われているのは、個々のプロトコルが通信の中でどんな仕事を担っているかを区別する力です。問題中で示されている働きが、どの段階の誰の役割にあたるのかを自分の言葉で言い直せるかを確かめながら考えてください。
視点
ネットワーク通信は、仕事を階層ごとに分担する考え方で整理されます。あるプロトコルを理解するときは、上下のどの仕組みと連携し、何を受け取って何を実現するのかという「担当範囲」で捉えます。そうすると、名称が似ていたり略語が紛らわしかったりしても混同しにくくなります。
確認ポイント
- 各プロトコルが通信全体のどの段階を受け持つかを、自分の言葉で説明できるか
- 示された働きが、そのプロトコルの担当範囲の内側に収まる内容かどうかを確認したか
- 略語や名称の似た印象だけで判断せず、役割そのものを根拠にしたか
正解と解説を見る
正解
ア
解説
ARPは、同一ネットワーク内で通信相手のIPアドレスに対応するMACアドレスを問い合わせて取得するプロトコルです。したがって正解はアです。イはICMP、ウはRIP、エはDHCPの説明にあたります。
理由
イーサネットなどのLANでフレームを送るには、宛先のMACアドレスが必要です。ARP(Address Resolution Protocol)は、宛先IPアドレスを含むARP要求をブロードキャストで送り、該当する機器がARP応答で自分のMACアドレスを返すことで、IPアドレスからMACアドレスを得ます。得た対応はARPキャッシュに一時的に保存されます。
比較
誤りの通知や到達確認はICMP、ホップ数をメトリックとする経路制御はRIP、IPアドレスの動的な割当てはDHCPが担います。いずれもTCP/IPで使われる補助的なプロトコルですが、役割は異なります。なお、逆にMACアドレスからIPアドレスを得るプロトコルとしてRARPもあります。
選択肢ア(正解)
これは正解だよ。ARP(Address Resolution Protocol)は、同一ネットワーク内の宛先IPアドレスに対応するMACアドレスを、ブロードキャストによる問合せ(ARP要求)と応答(ARP応答)で取得するプロトコルだよ。得た対応はARPキャッシュに一時保存され、イーサネットフレームの宛先MACアドレスとして使われるんだ。
選択肢イ
これは不正解だよ。IPネットワークでエラーの通知や到達確認などを行うのはICMP(Internet Control Message Protocol)で、pingやtracerouteで使われているよ。ARPはアドレスの対応付けを行うもので、誤り制御や誤り通知の役割は持たないから、ARPの説明としては当てはまらないんだ。
選択肢ウ
これは不正解だよ。ホップ数(経由するルータの数)をメトリックとして経路を選ぶのは、距離ベクトル型ルーティングプロトコルであるRIPの説明だよ。ARPは経路制御を行わず、同一リンク上で通信相手のMACアドレスを知るために使われるので、この記述は合わないんだ。
選択肢エ
これは不正解だよ。端末に動的にIPアドレスを割り当てるのはDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)で、サブネットマスクやデフォルトゲートウェイなどの設定情報も配布できるよ。ARPはIPアドレスを割り当てる仕組みではないので、ARPの説明としては適切でないんだ。
学習のポイント
ARP・ICMP・RIP・DHCPの役割を区別し、略語と機能を正しく対応させて覚えること。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成28年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅰ 問11(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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