SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅰ

平成27年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅰ 問6

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

デマンドページング方式による仮想記憶の利点はどれか。

選択肢

  1. ア
    実際にアクセスが行われたときにだけ主記憶にロードするので,無駄なページをロードしなくて済む。
  2. イ
    主記憶に対する仮想記憶の容量比を大きくするほど,ページフォールトの発生頻度を低くできる。
  3. ウ
    プロセスが必要とするページを前もって主記憶にロードするので,補助記憶へのアクセスによる遅れを避けることができる。
  4. エ
    ページフォールトの発生頻度が極端に高くなっても,必要な場合にしかページを読み込まないのでスラッシング状態を回避できる。
解き方のヒントを見る

仮想記憶の利点を考える視点

デマンドページング方式の利点を考えるときは、処理に必要な資源をどのように扱うと、限られた主記憶を使うプログラム全体の運用にどんな影響が生じるかという観点に絞って整理しましょう。

この問題で問われていること

選択肢を読む際は、実行時の資源利用と主記憶の使われ方に注目し、単なる仕組みの説明や副作用ではなく、方式を採用する目的に沿った利点として述べられているかを一つずつ確認しましょう。

視点

利点を判断するときは、方式が実行環境の資源配分やプログラムの扱いやすさに与える影響を、原因と結果のつながりで整理します。個別の挙動を暗記するより、何が改善される可能性を示す説明なのかを見極めることが大切です。

確認ポイント

  • 説明が方式の目的に関係しているか確認する
  • 資源の利用と運用上の影響を分けて読む
  • 利点と単なる仕組みの説明を区別する
正解と解説を見る

正解

ア

解説

デマンドページングは、ページが実際に参照されるまで主記憶への読み込みを待つ方式であり、未使用ページの読み込みを抑えて主記憶を効率よく使える点が利点です。

理由

デマンドページングでは、プロセスがページを参照した時点で主記憶に存在しなければページフォールトが発生し、そのページを補助記憶から読み込む。したがって、参照されないページをあらかじめ読み込む無駄を避けられる。

比較

ページフォールトの頻度はアクセスパターンなどに左右され、ページフォールトが多いと補助記憶入出力が増えてスラッシングにつながる。また、必要ページを前もって読む説明はデマンドページングとは異なる。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。デマンドページングは、ページが実際に参照されてページフォールトが起きた時点で、そのページを主記憶へ読み込む方式である。利用されないページを先に読み込まないため、主記憶を無駄に占有しにくい。

選択肢イ

これは不正解だよ。仮想記憶の容量比を大きくすることだけで、ページフォールトの頻度が低下すると一般化はできない。頻度は主にプロセスのアクセスパターンや主記憶に保持できるページ数などに左右され、この記述はデマンドページングの利点を示していない。

選択肢ウ

これは不正解だよ。デマンドページングは、必要になる前にページを前もってロードする方式ではなく、参照時にページフォールトを契機として読み込む方式である。したがって、補助記憶へのアクセスによる遅れを避けるという説明は方式の特徴と逆である。

選択肢エ

これは不正解だよ。ページフォールトが極端に頻発すると、ページの入出力に処理時間を取られるスラッシング状態になり得る。必要なページだけを読む仕組みでも、頻繁な読み込みによる過負荷は防げないため、スラッシングを回避できるとはいえない。

学習のポイント

読み込み契機とページフォールト、スラッシングの関係を整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成27年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅰ 問6(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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