SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅰ
平成23年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅰ 問6
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アx,yの値によって変化するが,従来の稼働率よりは大きい値になる。
- イ従来の稼働率と同じ値である。
- ウ従来の稼働率の1.5倍になる。
- エ従来の稼働率の2/3倍になる。
解き方のヒントを見る
指標の意味と前提を照合する
各選択肢を判断するときは、指標が何を表すものかと、比較している対象・期間・前提条件を同じ基準で読み取ることに集中しましょう。変化の方向だけで結論を急がず、述べられた関係が定義と条件に整合するかを確認します。
この問題で問われていること
この問題では、個々の数値や語句の印象ではなく、信頼性に関する指標の変化と稼働状態の説明が、同じ対象・時間範囲・前提のもとで対応しているかを一つの観点として確認してください。
視点
指標を読む際は、まずその指標が評価する対象、観測する範囲、置かれている条件を整理し、その後に変化の説明との対応を照合します。用語の意味と文脈上の前提がずれていないかを確認することが、判断の土台になります。
確認ポイント
- 指標が表す対象と、問題文で扱う対象が一致しているか
- 比較の期間や条件が途中で変わっていないか
- 変化の説明が定義上の関係を述べているか
正解と解説を見る
正解
イ
解説
稼働率は、平均故障間隔MTBFを、MTBFと平均修復時間MTTRの合計で割って求めます。両方がともに1.5倍になると分子と分母の構成要素が同じ倍率で増えるため、比率は変化せず、従来と同じ稼働率になります。
理由
従来の稼働率は、MTBFをx時間、MTTRをy時間とすると、x時間/(x時間+y時間)です。新しい条件では、稼働率は1.5x時間/(1.5x時間+1.5y時間)となり、分子と分母から共通の1.5を除けば、x/(x+y)に戻ります。したがって、変更前後の稼働率は同じです。
比較
今回の条件では、故障間隔だけ、または修復時間だけが変化したのではなく、MTBFとMTTRがともに同じ倍率で変化しています。そのため、時間の長さ自体は変わっても、稼働時間と修復時間の相対的な比率は変わりません。稼働率を1.5倍や2/3倍として扱うのは、比率の変化を確認していないため不適切です。
選択肢ア
これは不正解だよ。x時間とy時間の具体的な値によって稼働率の数値自体は決まりますが、今回はMTBFとMTTRの両方が同じ1.5倍になります。稼働率は1.5x時間/(1.5x時間+1.5y時間)であり、共通倍率が相殺されるため、従来より大きくはなりません。
選択肢イ(正解)
これは正解だよ。従来の稼働率はx時間/(x時間+y時間)です。新しい条件では、MTBFが1.5x時間、MTTRが1.5y時間なので、稼働率は1.5x時間/(1.5x時間+1.5y時間)となります。分子と分母の共通倍率1.5を除けるため、従来と同じ値になります。
選択肢ウ
これは不正解だよ。MTBFとMTTRがそれぞれ1.5倍になっても、稼働率を表す分数の分子と分母が同じ倍率で増えるだけです。したがって、従来の稼働率に1.5を掛けることにはなりません。1.5倍になるのは各時間の値であり、稼働率そのものではありません。
選択肢エ
これは不正解だよ。従来の稼働率x時間/(x時間+y時間)に対し、新しい稼働率は1.5x時間/(1.5x時間+1.5y時間)です。両方の項に同じ1.5が掛かるため、比率は変わらず、2/3倍にはなりません。2/3という値は公式の変更条件から導かれません。
学習のポイント
MTBFとMTTRを同じ倍率で変化させたときの比率の不変性を理解する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成23年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅰ 問6(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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