SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅰ
平成23年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅰ 問4
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア新しい情報をキャッシュメモリに取り出すとき,キャッシュ上では不要になった情報を主記憶に書き込む。
- イ主記憶のアクセス時間と磁気ディスクのアクセス時間とのギャップを補う。
- ウ主記憶の更新と同時にキャッシュメモリの更新を行う。
- エ主記憶を幾つかの区画に分割し,連続したメモリへのアクセスを高速化する。
解き方のヒントを見る
高速化の狙いがどこにあるかを見極める
記憶装置に関する技術は名称が似ていても、何の待ち時間や制約を解消するための工夫なのかが異なります。問われている仕組みが、どの課題に対してどう働くのかという一点に着目して整理してみましょう。
この問題で問われていること
メモリアクセスを速くする工夫と、別の目的を持つ記憶装置技術とを混同しないことが大切です。その仕組みが主に何を改善しようとしているのかを、自分の言葉で説明できるか確かめてください。
視点
記憶装置の技術は、名前を覚えるだけでなく次の順に整理すると区別しやすくなります。まず、何が遅いのか、または何が足りないのかを考えます。次に、それをどういう発想で補うのかを考えます。最後に、その結果どこに効果が現れるのかを確かめます。ある技術の説明に触れたら、その効果が速度に関するものか、それとも別の性質に関するものかをまず分けて考える習慣をつけましょう。
確認ポイント
- その仕組みが解消しようとしている課題を一言で言えるか
- 効果が主にアクセス速度に関わるのか、別の性質に関わるのかを区別できているか
- 似た名称の技術と、目的の違いに基づいて説明し分けられるか
正解と解説を見る
正解
エ
解説
メモリインタリーブは、主記憶を複数のバンク(区画)に分け、連続するアドレスを別々のバンクに割り当てて並行してアクセスできるようにし、連続したメモリへのアクセスを速くする技術です。したがって正解はエです。
理由
メモリインタリーブでは、主記憶を複数のバンクに分け、連続するアドレスを別々のバンクへ順番に割り当てます。1つのバンクはアクセスが終わるまで次の処理を受け付けられませんが、連続したアドレスは別のバンクにあるため、時間をずらしながら並行してアクセスを進められます。その結果、待ち時間が見えにくくなり、実際のアクセスが速くなります。この内容を述べているのはエです。
比較
アは、キャッシュから追い出すときに主記憶へ書き戻すライトバック方式の説明です。ウは、主記憶とキャッシュを同時に更新するライトスルー方式に当たります。この2つは、キャッシュと主記憶の内容をそろえるための書込み方式です。イは、主記憶と磁気ディスクの速度差を補うディスクキャッシュの説明で、対象となる記憶の階層が違います。
選択肢ア
これは不正解だよ。キャッシュ上で不要になった情報を、新しい情報を取り込むタイミングで主記憶に書き込むのは、キャッシュの書込み方式のうちライトバック方式の説明だよ。書き込んだ内容をすぐには主記憶へ反映せず、追い出すときに書き戻す方式で、主記憶を区画に分けて並行してアクセスするメモリインタリーブとは別の技術なんだ。
選択肢イ
これは不正解だよ。主記憶と磁気ディスクのアクセス時間の差を補うのは、ディスクキャッシュの役割だよ。ディスクから読んだデータを速いメモリに置いておき、再び使うことで、遅いディスクへのアクセスを減らす仕組みなんだ。主記憶そのものへのアクセスを速くするメモリインタリーブとは、対象となる記憶の階層が違うよ。
選択肢ウ
これは不正解だよ。主記憶とキャッシュメモリを同時に更新するのは、キャッシュの書込み方式のうちライトスルー方式に当たるよ。両者の内容がいつも一致するので整合性を保ちやすい反面、書き込むたびに主記憶へのアクセスが発生するんだ。これはキャッシュと主記憶の内容をそろえる方式で、メモリインタリーブの説明ではないよ。
選択肢エ(正解)
これは正解だよ。メモリインタリーブは、主記憶を複数のバンク(区画)に分け、連続するアドレスを別々のバンクへ順番に割り当てる方式なんだ。連続したアドレスを読むとき、各バンクへのアクセスを時間をずらして並行に進められるので、1つのバンクのアクセス完了を待つ時間が隠れ、実際のアクセスが速くなるよ。
学習のポイント
キャッシュの書込み方式(ライトバック・ライトスルー)、ディスクキャッシュ、メモリインタリーブを、それぞれの目的と仕組みで区別しましょう。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成23年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅰ 問4(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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