PMプロジェクトマネージャ試験 午後Ⅱ
令和2年度10月 プロジェクトマネージャ 午後Ⅱ 問2
事例を読んで設問の答えを考えてから、解説のポイントとIPA公式の解答例・採点講評で確認しましょう。
問題
解き方のヒントを見る
関係者リスクの見極め
外部の関係者に関わるリスクを考えるときは、誰が関与するかだけでなく、計画への影響がどの時点で表れ、どの情報を確認すべきかという観点で整理しましょう。記録の更新も意識します。
この問題で問われていること
一つの観点として、外部関係者との関係に変化が起きた場合、その影響を早く把握するために、監視する対象と確認のタイミングが適切に結び付いているかを見直しましょう。担当者間で共有できる状態かも確認します。
視点
関係者に起因するリスクは、発生源、影響の広がり、兆候を把握する方法、対応を見直す時期という流れで考えると、管理の妥当性を比較しやすくなります。
確認ポイント
- 外部関係者の変化を把握する対象が明確か
- 影響を確認する時期や頻度が適切に考えられているか
- 兆候を捉えた後に見直す管理内容が整理されているか
正解と解説を見る
解説
本問は、外部のステークホルダに起因するリスクを計画時に特定・評価し、対応策とコンティンジェンシ計画を定め、実行中に監視・改善する一連の実践を問う。
問題の全体像
PMが直接指揮できない外部ステークホルダに起因する問題は、発見や対応が遅れやすい。そのため、計画時にステークホルダ分析やPMの経験を用いて複数のリスクを特定し、発生確率や影響度を評価して対応の優先順位を決める。さらに、対応策、顕在化時のコンティンジェンシ計画、監視指標を定め、実行中の状況確認と改善につなげることが本問の中心です。公式解答例の出題趣旨でも、これらのリスク、対応策、顕在化の監視方法を具体的に論述することが求められている。
設問ア
まず、自分が経験したプロジェクトについて、システムの種類、開発の目的、関係者、納期や品質などの特徴と目標を示します。その上で、外部ステークホルダに起因し、目標達成にマイナスの影響を与えるリスクを複数挙げる。例えば、利用部門の意思決定遅延、外部委託先の納期遅延、規制や取引先仕様の変更など、外部者の行動や環境変化に結び付けて書くことが重要です。各リスクについて、ステークホルダ分析で影響力や関心度を把握したこと、過去の経験、プロジェクト固有の依存関係など、なぜ計画時に特定したのかを対応付ける。800字以内なので、プロジェクトの前提、リスク、特定理由を簡潔にそろえる。
設問イ
設問アの各リスクについて、発生確率、影響度、発生時期、目標への影響などの評価軸を示し、評価結果から対応の優先順位を説明する。続いて、優先度の高いリスクには、事前の情報共有、合意形成、契約や役割の明確化、代替要員・代替手段の準備など、原因に応じた対応策を書く。リスクが顕在化した場合に備え、誰が何をいつ実施するかというコンティンジェンシ計画も具体化する。監視方法では、外部ステークホルダからの回答期限、承認の進捗、納品予定、変更要求件数など、顕在化を判断する指標と確認頻度、担当者、報告・エスカレーション先を示します。公式解答例は個別の模範答案を示していないため、採点講評が求める「様々なリスクの評価方法、対応策、監視方法」を、自分の事例で一貫させることが要点です。800字以上1、600字以内のため、評価から監視までを具体的に展開する。
設問ウ
設問イで定めた対応策と監視について、実際にどの程度実施できたか、指標にどのような変化が現れたか、リスクを回避・低減できたか、または顕在化してどのように対処したかを振り返る。単に成功したと述べるのではなく、計画との差異、未実施事項、遅れや判断の問題を示すと具体性が出る。今後の改善点として、監視指標の見直し、確認頻度の変更、責任者やエスカレーション経路の明確化、早期のステークホルダ巻込み、コンティンジェンシ計画の更新などを、実施状況から導く。採点講評では、外部ステークホルダに起因するリスクの管理について具体的な論述を期待しているため、対応策と監視を別々に述べず、実施結果と改善策まで因果関係を持たせる。600字以上1、200字以内で、評価、実績、課題、改善の順に整理すると書きやすい。
学習のポイント
リスクの原因、評価、対応、監視、改善を一貫した事例で説明する力を養う。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和2年度10月 プロジェクトマネージャ試験 午後Ⅱ 問2(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例 / 採点講評)
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