PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ

平成29年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問19

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

データの追加・変更・削除が、少ないながらも一定の頻度で行われるデータベースがある。このデータベースのフルバックアップを磁気テープに取得する時間間隔を今までの2倍にした。このとき、データベースのバックアップ又は復旧に関する記述のうち、適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    フルバックアップ1回当たりの磁気テープ使用量が約2倍になる。
  2. イ
    フルバックアップ1回当たりの磁気テープ使用量が約半分になる。
  3. ウ
    フルバックアップ取得の平均処理時間が約2倍になる。
  4. エ
    ログ情報を用いて復旧するときの平均処理時間が約2倍になる。
解き方のヒントを見る

取得間隔の変更が及ぶ範囲を整理する

フルバックアップの取得間隔を変えたとき、影響を受ける要素を取得時の側面と復旧時の側面に分けて考え、それぞれについて何が変わり何が変わらないかを自分で確かめながら検討することが大切です。

この問題で問われていること

観点は、間隔の変更によって量や手間が変わるものと変わらないものを区別することです。取得の場面と復旧の場面のそれぞれで、何が増減し得るかを先入観なく一つずつ見積もり、因果の向きを自分で確かめてください。

視点

バックアップの運用は、定期的に取得する複製と、それ以外に日々残される記録などが組み合わさって成り立っています。運用上の条件を一つ変えると、平常時の運用負荷と障害時の復旧作業の両方に影響が及ぶことがあります。どの要素が変更した条件に依存し、どの要素が依存しないのかを切り分けて整理すると、影響を筋道立てて考えやすくなります。

確認ポイント

  • 間隔の変更に直接連動して量や回数が変わる要素はどれか、自分の言葉で挙げられるか
  • 平常時の取得作業と障害時の復旧作業を分けて、それぞれへの影響を別々に考えたか
  • 変更しても影響を受けない要素を、影響を受ける要素と混同していないか
正解と解説を見る

正解

エ

解説

フルバックアップの取得間隔を2倍にしても、1回に保存するデータベース全体の量は変わらない。一方、障害発生時に最後のフルバックアップへ適用するログ情報は、平均的に約2倍になる。復旧時間はフルバックアップ読込み時間とログ適用時間の合計であり、厳密にはログ部分だけが2倍なら全体が必ず2倍とは限らない。ただし本設問では、ログ適用に要する処理量の増加を復旧処理時間の増加として評価するため、エが適切です。

理由

フルバックアップの取得間隔を従来の2倍にすると、障害発生時点から最後のフルバックアップまでに蓄積するログ情報が増える。復旧時間は、概念的に「フルバックアップ読込み時間[時間]+ログ適用時間[時間]」で表せる。ログ適用時間の部分は、処理対象のログ量に応じて約2倍になる。したがって、設問ではログを用いた復旧の平均処理時間が約2倍になると判断する。ただし、読込み時間[時間]が無視できない場合、合計時間[時間]まで数学的に必ず2倍になるわけではなく、これは設問上の評価前提です。

比較

フルバックアップはデータベース全体を保存するため、取得間隔を変更しても1回当たりの保存量[容量]は基本的に変わらない。また、1回の取得処理時間[時間]も、保存対象と処理方式が同じなら約2倍や約半分にはならない。変化するのは、復旧時に最後のフルバックアップ以後のログを適用する処理対象量[ログ量]です。選択肢はこの違いを区別して判断する。

選択肢ア

これは不正解だよ。フルバックアップはデータベース全体を1回で保存するため、取得間隔を2倍にしても、1回当たりの保存対象の容量[GB]は基本的に変わらない。したがって、磁気テープ使用量[GBまたは本数]が約2倍になるという数値変化は、問題文の条件からは導けない。

選択肢イ

これは不正解だよ。取得間隔が変わっても、各回のフルバックアップで保存するデータベース全体の容量[GB]は減少しない。約半分という値は、保存対象が半分になる条件を必要とするが、その条件は問題文にないため、磁気テープ使用量[GBまたは本数]の説明として不適切である。

選択肢ウ

これは不正解だよ。フルバックアップ取得の平均処理時間[時間/回]は、1回に読み取って磁気テープへ書き込むデータ量[GB]などで決まる。取得間隔を2倍にしただけでは、その1回分のデータ量や処理時間[時間/回]が約2倍になるとはいえず、条件との対応がない。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。取得間隔を2倍にすると、復旧時に最後のフルバックアップへ適用するログ情報量[ログ量]が平均的に約2倍になるため、ログ適用時間[時間]も約2倍になる。復旧時間は読込み時間[時間]とログ適用時間[時間]の合計であり、合計全体が必ず2倍とは限らないが、設問ではこのログ処理量の増加を平均復旧処理時間の増加として扱う。

学習のポイント

バックアップ取得とログを用いた復旧の処理量を分けて考える。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成29年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問19(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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