PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ
平成28年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問25
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アDNS キャッシュサーバの設定によって再帰的な問合せの受付範囲が最大になるようにする。
- イDNS サーバから受け取るリソースレコードに対するディジタル署名を利用して,リソースレコードの送信者の正当性とデータの完全性を検証する。
- ウISP などのセカンダリ DNS サーバを利用して DNS コンテンツサーバを二重化することによって,名前解決の可用性を高める。
- エ共通鍵暗号技術とハッシュ関数を利用したセキュアな方法によって,DNS 更新要求が許可されているエンドポイントを特定して認証する。
解き方のヒントを見る
セキュリティ特性で機能を見極める
セキュリティ拡張技術を学ぶときは、その技術が何を守るために設計されたのかを整理します。機密性・完全性・真正性・可用性といったセキュリティ特性を区別し、問われている内容がどの特性に当たるかを自分で照らし合わせると判断しやすくなります。
この問題で問われていること
この問題で確認する観点は一つ、「その拡張技術はどのセキュリティ特性を確保するための仕組みか」です。特性ごとに実現手段が異なる点を意識し、名前の印象ではなく設計目的から判断することが求められます。
視点
情報セキュリティでは、次のような特性を区別して考えます。機密性は第三者に内容を知られないこと、完全性は改ざんされていないこと、真正性は正当な発信元であること、可用性は必要なときに使えることです。一つの技術がすべての特性を満たすとは限りません。どの脅威を想定し、どの特性を対象に設計されたのかを押さえることが、技術の機能を正しく見分ける基本になります。
確認ポイント
- その技術が対策しようとしている脅威は何かを思い出せるか
- その脅威に対応するセキュリティ特性を一つに特定できるか
- 特定した特性と、問われている機能の内容が一致しているか
正解と解説を見る
正解
イ
解説
DNSSECは、DNSサーバから取得したリソースレコードに付されたディジタル署名を利用し、情報の提供元が正当であることと、内容が改変されていないことを検証する仕組みです。
理由
DNSSECでは、DNSのリソースレコードに対するディジタル署名を用いて、レコードの送信者の正当性とデータの完全性を検証する。これにより、偽の応答や改変された応答を見分ける手掛かりを得られる。
比較
再帰的な問合せの受付範囲を調整することはキャッシュサーバの設定、DNSサーバを二重化することは可用性向上、更新要求元を認証することはDNS更新のアクセス制御に関する。これらはDNSSECの中心的な機能ではありません。
選択肢ア
これは不正解だよ。再帰的な問合せをどの範囲から受け付けるかは、DNSキャッシュサーバの設定やアクセス制御に関する事項である。問合せ受付範囲を広げたり制限したりすることは、DNS応答に署名を付けて正当性や完全性を検証するDNSSECの機能ではない。
選択肢イ(正解)
これは正解だよ。DNSSECは、DNSサーバから受け取るリソースレコードに対するディジタル署名を利用する。署名を検証することで、レコードを送信した側が正当であるか、また通信途中などでデータが改変されていないかを確認できる。
選択肢ウ
これは不正解だよ。セカンダリDNSサーバを用意してDNSコンテンツサーバを二重化することは、障害時にも名前解決を継続しやすくする可用性向上の対策である。サーバの冗長化は、リソースレコードの署名を検証するDNSSECの機能とは異なる。
選択肢エ
これは不正解だよ。DNS更新要求を許可されたエンドポイントからのものか確認するのは、更新処理に対するアクセス制御や認証の仕組みである。共通鍵暗号技術やハッシュ関数を使う場合があっても、これはDNSSECによるリソースレコードの正当性・完全性検証とは目的が異なる。
学習のポイント
DNSSECの認証対象と、可用性向上・更新認証との違いを整理する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成28年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問25(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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