PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ

平成22年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問12

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

マグレガーのY理論の考え方はどれか。

選択肢

  1. ア
    人間は自分の能力を他人から認められたいと欲求する。
  2. イ
    人間は条件次第では,責任を引き受けるだけでなく,自ら進んで責任を取ろうとする。
  3. ウ
    人間は何の脅威も受けることなく,安全に生きていきたいと欲求する。
  4. エ
    人間は本来自己中心的であり,組織の要求に対して無関心を装うことが多い。
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人間観の前提を読み取る視点

動機付け理論は、人がどのような存在かという前提から管理や働きかけの方法を導きます。記述の表面的な言葉よりも、その背後にある人間についての前提が何かを一つずつ読み取り、理論名と対応づけて確かめることが検討の中心になります。

この問題で問われていること

確認すべき観点は一つ、各記述が人間について何を前提としているかです。働く理由や意欲の源をどう捉えているかという前提部分と、そこから導かれる施策部分を切り分け、前提部分だけで理論を照合してください。

視点

人間観とは、人が働くときに何を求め、どう振る舞うかについての仮定です。同じような施策でも異なる前提から説明されることがあるため、施策の内容だけで理論を判断すると取り違えが起きやすくなります。学んだ各理論について、提唱者が人間をどう仮定したかを自分の言葉で一文にまとめてから照合すると整理しやすくなります。

確認ポイント

  • 各記述のうち、人間についての前提を述べている部分はどこか
  • その前提は、自分が学んだどの理論の仮定と一致するか
  • 施策や結果の記述に引きずられず、前提同士で比べているか
正解と解説を見る

正解

イ

解説

マグレガーのY理論は、人間が本来仕事を避ける存在とは限らず、条件が整えば責任を受け入れ、自律的に行動できると捉える考え方です。

理由

Y理論では、人間は適切な条件や環境の下で、仕事に主体的に取り組み、責任を引き受けようとする可能性をもつと考えます。したがって、管理者は一方的な統制だけでなく、自律性を発揮できる環境づくりを重視します。

比較

人間を本質的に仕事嫌い、責任回避的、組織に無関心とみなして統制する考え方は、Y理論とは異なる方向です。また、承認欲求や安全欲求は人間の欲求に関する説明であり、Y理論そのものの中核的な人間観を直接示すものではありません。

選択肢ア

これは不正解だよ。この記述は、他人から能力を認められたいという承認に関する欲求を示しています。人間の欲求の一側面を表す内容ではありますが、Y理論が中心に置く、仕事への主体性や責任の引受けに関する人間観を直接説明したものではありません。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。Y理論では、人間は条件が整えば仕事に主体的に取り組み、責任を避けるだけでなく、自ら責任を引き受けようとすると考えます。管理者が人間の自律性や成長可能性を前提にする点を、適切に表現しています。

選択肢ウ

これは不正解だよ。この記述は、脅威を避けて安全に暮らしたいという安全欲求を示しています。欲求段階などで扱われる人間の動機の説明としては読めますが、Y理論の中心である仕事への自発性や責任に対する見方を表していません。

選択肢エ

これは不正解だよ。この記述は、人間を本来自己中心的で、組織の要求に無関心な存在として捉えています。管理者が人間を統制対象として見る考え方に近く、条件次第で自律的に責任を担うとするY理論の人間観とは反対です。

学習のポイント

X理論とY理論の人間観を対比し、責任と自律性の捉え方を整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成22年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問12(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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