PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ
平成22年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅱ 問1
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アプロジェクトの方針をメンバに示す。
- イプロジェクト発足の事前準備として資金調達をスポンサと交渉する。
- ウプロジェクトマネジメント計画書の骨子をプロジェクトのステークホルダに告知する。
- エプロジェクトを公式に認可させる。
解き方のヒントを見る
文書の役割を時点から捉える
プロジェクト文書は、それぞれ特定の段階で特定の意思決定や情報伝達を支えるために作られます。文書名の印象ではなく、その文書がどの時点で作成され、何を可能にするために存在するのかという一つの観点から整理してみましょう。
この問題で問われていること
問われているのは、文書の中身の細部よりも、その文書が発行されることでプロジェクトにどのような状態の変化や判断の根拠がもたらされるかです。作成の時点と、その文書を受け取る側が何に使うのかを結び付けて考えることが検討の中心になります。
視点
プロジェクトで扱う文書は、単なる記録ではなく、ある時点での決定や合意を形にし、次の活動の拠り所とするものです。そのため、ある文書の目的を考えるときは、『その文書がない状態では何ができず、発行されることで何ができるようになるのか』という前後の変化に注目すると整理しやすくなります。名称が似ている文書や、記載項目が重なる文書であっても、作成されるタイミングと、それを使う立場の人が期待する役割は異なることがあります。言葉の響きや一般的な意味から推測するのではなく、プロジェクトの流れの中での位置付けとして捉えることが大切です。
確認ポイント
- その文書がプロジェクトのどの段階で作成されるものかを、自分の知識で位置付けられるか
- その文書の発行前と発行後で、プロジェクトに何が可能になるのかを説明できるか
- その文書を受け取る側が、何を判断・実行するための拠り所として使うのかを考えたか
正解と解説を見る
正解
エ
解説
プロジェクト憲章は、プロジェクトの目的や概要を示し、組織としてプロジェクトを正式に開始するための文書です。これにより、プロジェクトマネージャの権限と活動の正当性が明確になる。
理由
プロジェクト憲章は、プロジェクトを正式に認可するために発行される。プロジェクトの目的、概要、主要な関係者などを明確にし、プロジェクトマネージャが活動する根拠を与える。
比較
メンバへの具体的な方針提示、スポンサーとの資金交渉、詳細なプロジェクトマネジメント計画の作成や告知は、プロジェクト憲章を発行する直接の目的ではありません。
選択肢ア
これは不正解だよ。プロジェクトの方針をメンバに示すことは、実行段階での指示や計画の共有に関する活動である。プロジェクト憲章の中心的な目的は、メンバ向けの方針を伝えることではなく、プロジェクトそのものを組織として正式に認可することである。
選択肢イ
これは不正解だよ。スポンサーとの資金調達交渉は、プロジェクト発足に向けた準備や関係者との調整に当たる活動である。プロジェクト憲章は資金交渉のための文書ではなく、目的や概要を示してプロジェクトを公式に認可するために発行される。
選択肢ウ
これは不正解だよ。プロジェクトマネジメント計画書の骨子を関係者に告知することは、計画の作成や共有に関する内容である。憲章は計画書の骨子を告知する文書ではなく、計画作業に先立ってプロジェクトの開始を公式に認める文書である。
選択肢エ(正解)
これは正解だよ。プロジェクト憲章は、プロジェクトの目的や概要を明確にし、組織としてプロジェクトを正式に認可するために発行される。この文書によって、プロジェクトマネージャがプロジェクトを遂行する権限と活動の正当性も明確になる。
学習のポイント
プロジェクト憲章とプロジェクトマネジメント計画書の役割を区別して覚える。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成22年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅱ 問1(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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