PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅰ

令和5年度秋期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅰ 問27

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

オープンイノベーションの説明として,適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    外部の企業に製品開発の一部を任せることで,短期間で市場へ製品を投入する。
  2. イ
    顧客に提供する製品やサービスを自社で開発することで,新たな価値を創出する。
  3. ウ
    自社と外部組織の技術やアイデアなどを組み合わせることで創出した価値を,さらに外部組織へ提供する。
  4. エ
    自社の業務の工程を見直すことで,生産性向上とコスト削減を実現する。
解き方のヒントを見る

手法の目的の軸で概念を見分ける

技術経営の手法名は似た響きのものが多く、名称の印象だけで判断すると取り違えやすい分野です。各概念が何を主な目的として生まれたのかという一つの軸に絞って整理すると、区別の手がかりが得られます。

この問題で問われていること

問われている概念が本来どのような課題を解決するために用いられるのかを自分の言葉で一文に言い表せるか、そしてその目的が提示された内容と噛み合っているかを確かめることが、この問題で意識したい焦点です。

視点

イノベーションに関わる用語は、名前の一部が共通していたり、どれも「新しさを生む」ことに関係していたりするため、雰囲気で覚えると混同しやすくなります。学習の際は、個々の手法について「どんな困りごとを解消するために考え出されたのか」という目的を一つの軸として整理しておくと、似た用語どうしでも違いが見えやすくなります。用語の定義をそのまま暗記するよりも、目的を自分の言葉で短く説明できる状態を目指すと応用が利きます。

確認ポイント

  • 問われている概念の名称から受ける印象ではなく、その概念が何を目的としているかを自分の言葉で一文にまとめられるか
  • まとめた目的と、提示されている内容が示す狙いが同じ方向を向いているかを照らし合わせたか
  • 目的が似て見える別の用語と混同していないか、それぞれの目的の違いを一言で言い分けられるか
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

オープンイノベーションは、自社と外部組織の技術やアイデアを組み合わせて新たな価値を生み、その価値を外部組織へも提供する考え方です。したがって、この説明に当たるウが正解です。

理由

オープンイノベーションは、研究開発を自社だけで完結させず、大学や他社、スタートアップなど外部組織の技術やアイデアを取り入れ、自社の資源と組み合わせて新しい価値を生み出す考え方です。さらに、生み出した価値や自社で使いきれない技術を外部へ提供し、活用を広げる流れも含みます。組織の内外で知識が双方向にやり取りされる点が特徴で、ウの記述がこれに当たります。

比較

アは外部企業に開発の一部を任せる外部委託(アウトソーシング)に近い説明で、技術を組み合わせて価値を生み、それを外部へ提供するという流れがありません。イは自社で開発を完結させる考え方で、クローズドイノベーション(自前主義)に当たります。エは社内の業務工程を見直して効率化する業務改善やBPRの説明です。いずれもオープンイノベーションの説明としては適切ではありません。

選択肢ア

これは不正解だよ。外部の企業に製品開発の一部を任せて市場投入を早めるのは、開発業務の外部委託(アウトソーシング)の説明に近いよ。外部の力を使ってはいるけれど、自社と外部組織の技術やアイデアを組み合わせて新しい価値を生み、それをさらに外部組織へ提供するという流れが含まれていないから、オープンイノベーションの説明としては不十分だよ。

選択肢イ

これは不正解だよ。顧客に提供する製品やサービスを自社で開発して新たな価値を生むのは、研究開発を社内で完結させる、いわゆるクローズドイノベーション(自前主義)の考え方だよ。外部組織の技術やアイデアを取り込む要素がないから、オープンイノベーションとは逆向きの説明になっているよ。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。オープンイノベーションは、自社の中だけでなく外部組織の技術やアイデアも積極的に取り入れて組み合わせ、新たな価値を生み出す考え方だよ。さらに、生み出した価値や自社で活用しきれない技術を外部組織へ提供して活用を広げることも含むよ。組織の内外で知識が双方向に行き来するのが特徴で、この選択肢の記述と合っているよ。

選択肢エ

これは不正解だよ。自社の業務工程を見直して生産性の向上とコストの削減を実現するのは、業務改善やBPR(ビジネスプロセスリエンジニアリング)の説明に近いよ。外部組織と技術やアイデアを組み合わせる要素がない社内だけの取組みなので、オープンイノベーションには当たらないよ。

学習のポイント

オープンイノベーションと、クローズドイノベーション・外部委託・業務改善との違いを区別しよう。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和5年度秋期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅰ 問27(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

関連する過去問一覧

IPA Advancedは非公式の学習サイトです。解説にはAIによる補助生成を含む場合があります。公式の問題冊子・解答例・採点講評を優先し、誤りは確認後に訂正します。運営・編集方針