PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅰ

令和2年度10月 プロジェクトマネージャ 午前Ⅰ 問23

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

情報戦略の投資効果を評価するとき,利益額を分子に,投資額を分母にして算出するものはどれか。

選択肢

  1. ア
    EVA
  2. イ
    IRR
  3. ウ
    NPV
  4. エ
    ROI
解き方のヒントを見る

投資効果指標を読むための視点

投資効果を表す指標は、金額や期間などの数値だけでなく、何を基準に、どの時点の成果を、どの範囲で評価するためのものかを確認します。そのうえで、用語が示す評価の目的を順序立てて整理すると、意味を取り違えにくくなります。

この問題で問われていること

確認の中心は、指標の数値そのものではなく、その指標が何を評価対象とし、どの基準との比較で意味を持つのかという対応関係です。説明を読むときは、この対応関係が一貫しているかに絞って考えてください。

視点

指標を整理するときは、評価対象と比較基準の関係を切り分け、同じ言葉でも前提が異なれば意味が変わり得ることに注意します。まず定義の中心語を拾い、何を測るための概念かを文章で言い換えてから、設問の説明との対応を確認します。

確認ポイント

  • その指標が評価しようとする対象は何か
  • 比較や判断の基準は何として置かれているか
  • 説明文の中心語と評価対象・基準の対応は自然か
正解と解説を見る

正解

エ

解説

利益額を投資額で割って投資効率を評価する指標はROIです。ROIは投資によって得られた利益を投資額との比率で表し、投資に対する収益性を比較できます。

理由

ROIはReturn on Investmentの略で、投資によって得られた利益額を投資額で割って算出する投資収益率です。したがって、設問の「利益額を分子に、投資額を分母にする」という条件に一致します。

比較

EVAは資本コストを考慮した経済付加価値、IRRは投資の正味現在価値をゼロにする割引率、NPVは将来キャッシュフローの現在価値から投資額を差し引いた金額です。いずれも設問の比率そのものではありません。

選択肢ア

これは不正解だよ。EVAは経済付加価値を表す指標で、税引後営業利益などから資本コストを差し引いて、企業がどれだけ付加価値を生み出したかを金額で評価するものです。利益額を投資額で割る比率ではありません。

選択肢イ

これは不正解だよ。IRRは内部収益率で、投資による将来キャッシュフローの正味現在価値がゼロになる割引率を示します。利益額を投資額で割った単純な比率ではなく、時間価値を考慮した利率である点が異なります。

選択肢ウ

これは不正解だよ。NPVは正味現在価値で、将来得られるキャッシュフローを現在価値に割り引き、その合計から投資額を差し引いて求める金額です。利益額と投資額の比率を表す指標ではありません。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。ROIは投資収益率を表し、投資によって得られた利益額を投資額で割って算出します。投資額に対してどれだけ利益を得られたかを比率で示すため、設問の条件に一致します。

学習のポイント

ROI、EVA、IRR、NPVの定義と評価対象の違いを整理しましょう。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和2年度10月 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅰ 問23(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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