PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅰ

令和2年度10月 プロジェクトマネージャ 午前Ⅰ 問12

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

PC からサーバに対し,IPv6 を利用した通信を行う場合,ネットワーク層で暗号化を行うときに利用するものはどれか。

選択肢

  1. ア
    IPsec
  2. イ
    PPP
  3. ウ
    SSH
  4. エ
    TLS
解き方のヒントを見る

前提と適用範囲を見極める視点

各記述をそのまま覚えようとせず、通信のどの範囲を保護する説明なのか、どの前提で成立する話なのかをそろえて読み比べ、用語の印象に引きずられないようにする姿勢が大切です。

この問題で問われていること

今回の確認点は、説明されている保護の対象と利用場面の前提が互いに無理なく対応しているかです。名称や印象ではなく、記述がどこまでを扱うものか、その射程を丁寧に確かめます。

視点

方式名や細かな仕様を先に当てはめるのではなく、各説明が想定する通信の範囲、守ろうとしている対象、成立条件を同じ観点で整理します。

確認ポイント

  • 保護対象として述べられている範囲が、説明全体で一貫しているかを確認し、広げすぎたり狭めすぎたりして読まない。
  • 説明に置かれている前提条件と、想定される利用場面が自然につながっているかを、文中の範囲に即して見直す。
  • 名称や単語の一致だけで判断せず、保護の射程と前提の対応関係を同じ基準で落ち着いて見比べる。
正解と解説を見る

正解

ア

解説

IPv6通信でネットワーク層の暗号化を行う場合は、IPパケットを対象に認証や暗号化を提供するIPsecを利用する。ほかの選択肢は、データリンク層の接続、リモートログイン、トランスポート層以降の保護など、役割や適用層が異なる。

理由

IPsecは、IP層で通信相手の認証、データの完全性確認、暗号化などを行うプロトコル群です。IPv4だけでなくIPv6の通信でも、ネットワーク層のセキュリティ機能として利用できる。したがって、この設問の条件に合致する。

比較

PPPは主に通信回線上でデータリンク層の接続を確立するプロトコル、SSHは安全なリモートログインなどを実現するプロトコル、TLSは主にアプリケーション層とトランスポート層の間で通信を保護する仕組みです。いずれもネットワーク層でIPパケットを保護する方式ではありません。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。IPsecはIP層で動作し、IPパケットの認証、完全性確認、暗号化などを実現するプロトコル群である。IPv6通信にも対応し、ネットワーク層で通信を保護するという設問の条件に一致する。

選択肢イ

これは不正解だよ。PPPは電話回線や専用回線などのリンク上で、データリンク層の接続確立や認証を行うためのプロトコルである。IPパケットをネットワーク層で暗号化する仕組みではないため、設問の条件とは異なる。

選択肢ウ

これは不正解だよ。SSHは、遠隔ログインや安全なファイル転送などを行う際に、利用者認証と通信保護を提供するプロトコルである。特定のアプリケーション通信を保護するもので、ネットワーク層でIPv6パケット全体を暗号化する方式ではない。

選択肢エ

これは不正解だよ。TLSは、Web通信などのアプリケーションデータを対象として、通信相手の認証や暗号化を行う仕組みである。主な保護対象は上位層のデータであり、ネットワーク層でIPパケットを保護するIPsecとは役割と適用層が異なる。

学習のポイント

プロトコル名だけでなく、OSI参照モデル上の層と保護対象を対応付けて覚える。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和2年度10月 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅰ 問12(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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