PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅰ
平成31年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅰ 問28
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アインターネットを介して遠隔地に設置した3Dプリンタへ設計データを送り,短時間に複製物を製作すること
- イシステムを正副の二重に用意し,災害や故障時にシステムの稼働の継続を保証すること
- ウ自宅の家電機器とインターネットでつながり,稼働監視や操作を遠隔で行うことができるウェアラブルデバイスのこと
- エディジタル空間に現実世界と同等な世界を,様々なセンサで収集したデータを用いて構築し,現実世界では実施できないようなシミュレーションを行うこと
解き方のヒントを見る
IoT技術概念の目的を見極める
IoTに関連する用語は、名称が似ていても、何を解決するために生まれた仕組みかが異なります。用語の響きや印象で判断せず、その概念が担う役割(目的)に着目してください。問われている内容と用語の対応を一つずつ確かめましょう。
この問題で問われていること
この問題で確認すべき観点は一つ、各概念の『目的』です。その技術がIoTシステムの中でどんな課題を解決するために使われるのかを、自分の言葉で一文にまとめてください。そのうえで、提示された内容がその目的と整合しているかを照らし合わせましょう。
視点
IoT関連の概念は、データを集める、運ぶ、処理する、活用するという一連の流れのどこかで、特定の課題に応えるために整理されたものです。同じ流れに関わる概念同士は混同しやすくなります。名称の一部が共通していても、それに引きずられないようにしましょう。『その概念がなければ何が困るのか』を考えると、目的が見えやすくなります。
確認ポイント
- 各用語について、解決しようとしている課題を一文で説明できるか確認する
- 名称や言葉の響きの類似ではなく、目的の違いで区別できているか確認する
- 問われている内容が、自分がまとめた目的と食い違っていないか照合する
正解と解説を見る
正解
エ
解説
ディジタルツインは、現実世界のモノや環境をセンサで集めたデータを使ってディジタル空間上に同等の世界として再現し、現実では実施が難しいシミュレーションや予測に使う考え方だよ。だから正解はエになるね。
理由
ディジタルツイン(Digital Twin)は「ディジタルの双子」という意味だよ。工場設備や都市などの現実世界にある対象からセンサでデータを集め、ディジタル空間上に同等のモデルを作るんだ。そのモデルを使って、現実では危険だったりコストがかかったりして試せない条件のシミュレーション、故障予測、設計の改善などを行うよ。エの記述はこの内容とそのまま一致しているね。
比較
アは設計データを遠隔地の3Dプリンタに送って物を作る遠隔製造、イは正副の二重化による冗長構成(可用性の確保)、ウは家電を遠隔で監視・操作するウェアラブルなIoT機器の説明だよ。どれもネットワークやIoTに関係はあるけど、センサデータからディジタル空間に現実世界を再現してシミュレーションするという要素がないので、ディジタルツインの説明にはならないよ。
選択肢ア
これは不正解だよ。インターネットを介して遠隔地の3Dプリンタに設計データを送り、短時間で複製物を作るのは、ネットワークを使った遠隔製造(分散製造)の説明だよ。データから現実の物を作る話で、センサで集めたデータでディジタル空間に現実世界と同等の世界を作ってシミュレーションする内容は含まれていないね。
選択肢イ
これは不正解だよ。システムを正副の二重に用意して、災害や故障のときも稼働を続けられるようにするのは、デュプレックスシステムなどの冗長化による可用性確保の考え方だよ。「二重」が「ツイン」と似て見えるけど、現実世界をセンサデータでディジタル空間に再現するディジタルツインとは別の概念だよ。
選択肢ウ
これは不正解だよ。自宅の家電とインターネットでつながり、稼働監視や遠隔操作ができるウェアラブルデバイスは、IoT機器やスマートホームの操作端末の説明だよ。IoTには関係するけど、機器そのものを指していて、収集したデータでディジタル空間に現実と同等の世界を作り、シミュレーションする仕組みではないね。
選択肢エ(正解)
これは正解だよ。ディジタルツインは、現実世界の設備や都市などからさまざまなセンサでデータを集め、ディジタル空間上に双子のように同等の世界を作る考え方だよ。そのモデルを使って、現実では試せない条件のシミュレーションや将来予測、保全計画の検討などを行うんだ。選択肢の記述はこの定義と一致しているね。
学習のポイント
ディジタルツインは「センサデータでディジタル空間に現実世界を再現し、シミュレーションに使う」と押さえ、冗長化・遠隔製造・IoT機器と区別しよう。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成31年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅰ 問28(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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