PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅰ

平成31年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅰ 問20

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

ITサービスマネジメントにおける問題管理プロセスにおいて実施することはどれか。

選択肢

  1. ア
    インシデントの発生後に暫定的にサービスを復旧させ,業務を継続できるようにする。
  2. イ
    インシデントの発生後に未知の根本原因を特定し,恒久的な解決策を策定する。
  3. ウ
    インシデントの発生に備えて,復旧のための設計をする。
  4. エ
    インシデントの発生を記録し,関係する部署に状況を連絡する。
解き方のヒントを見る

プロセスの目的から活動を考える

ITサービスマネジメントでは、似た場面に複数のプロセスが関わります。活動がどのプロセスに属するかは、その活動が何を達成しようとしているかという目的に着目すると整理しやすくなります。

この問題で問われていること

各プロセスが最終的に何を目指しているのかを自分の言葉で説明できるかが焦点です。問われている活動の狙いと、プロセスの目的が一致しているかを一つずつ照らし合わせて検討してみましょう。

視点

ITサービスマネジメントでは、同じ出来事をきっかけに複数のプロセスが動くことがあります。そのため、関わる場面だけで区別しようとすると混同しやすくなります。区別の手がかりは、活動の結果として何が得られるかにあります。各プロセスの目的を教材の定義に立ち返って確かめておくと、判断の軸になります。

確認ポイント

  • 各プロセスの目的を、定義に基づいて一文で説明できるか
  • 問われている活動が、完了したときに何を達成するものか
  • 活動の狙いとプロセスの目的を、場面の類似に惑わされず照合したか
正解と解説を見る

正解

イ

解説

問題管理は、インシデントの背後にある未知の根本原因を特定し、恒久的な解決策を策定するプロセスだよ。暫定的な復旧や発生の記録・連絡はインシデント管理、事前の復旧設計は可用性管理やサービス継続管理などの活動に当たるから、正解はイだよ。

理由

問題管理が扱う「問題」とは、一つ以上のインシデントを引き起こしている根本原因のことだよ。問題管理では、インシデントの発生後にこの未知の根本原因を調べて特定し、恒久的な解決策を策定することで、インシデントの再発防止や影響の最小化を図るんだ。だから、この内容を述べたイが正解になるよ。

比較

インシデント管理の目的は、サービスをできるだけ早く通常の状態に戻すことだよ。インシデントの記録や関係者への連絡(エ)、暫定的な復旧(ア)がこれに当たるんだ。一方、インシデントの発生に備えた復旧の設計(ウ)は、可用性管理やサービス継続管理などの事前の備えに関わる活動だよ。

選択肢ア

これは不正解だよ。インシデントの発生後に暫定的にサービスを復旧させ、業務を継続できるようにするのは、サービスをできるだけ早く通常の状態に戻すことを目的とするインシデント管理の活動だよ。原因を突き止めて恒久的に解決するところまでは目的にしていないから、問題管理の説明には当たらないんだ。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。問題管理は、一つ以上のインシデントの根本原因である「問題」を扱うプロセスだよ。インシデントの発生後に未知の根本原因を特定し、恒久的な解決策を策定して、インシデントの再発防止や影響の最小化を図るのが、問題管理の中心となる活動なんだ。

選択肢ウ

これは不正解だよ。インシデントの発生に備えて復旧のための設計をするのは、事前の備えとして可用性や継続性を確保する活動で、可用性管理やサービス継続管理などの領域に当たるよ。インシデントの発生後に根本原因を調べる問題管理とは、実施するタイミングも目的も違うんだ。

選択肢エ

これは不正解だよ。インシデントの発生を記録し、関係する部署に状況を連絡するのは、インシデントの受付・記録や状況の伝達にあたり、サービスデスクの機能も含むインシデント管理の活動だよ。この記録は問題管理の入力にもなるけれど、根本原因の特定や恒久的な解決策の策定そのものではないんだ。

学習のポイント

インシデント管理と問題管理の目的の違い(迅速な復旧か、根本原因の除去か)を区別しよう。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成31年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅰ 問20(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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