PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅰ
平成31年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅰ 問5
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア50
- イ100
- ウ200
- エ400
解き方のヒントを見る
能力値の単位をそろえて比べる
処理能力と転送能力は、もともと異なる尺度で表されることが多い量です。比較や組み合わせを考える前に、両者を同じ単位・同じ時間基準に換算できているかを確かめることが、検討の出発点になります。
この問題で問われていること
この分野では、1件あたりの情報量、ビットとバイト、秒と分などの表記の違いが混在しがちです。数値を扱う前に、各能力がどの単位で、何を1件として数えているのかを自分で書き出して整理する姿勢が問われます。
視点
スループットを検討するときは、異なる要素の能力を同じ土俵で比べることが前提になります。単位が混在したままでは、計算の進め方が正しくても結論がずれてしまいます。換算の前後で、数値の桁や意味が妥当かを見直す習慣をつけましょう。
確認ポイント
- 各能力が何を単位としているかを書き出したか
- ビットとバイトなど情報量の単位はそろっているか
- 秒や分など時間の基準はそろっているか
正解と解説を見る
正解
ア
解説
サーバの上限は1×10⁸命令/秒÷1×10⁶命令/件=100件/秒です。ネットワークの上限は8×10⁷ビット/秒÷(2×10⁵バイト×8ビット/バイト)=50件/秒となります。両方を満たせるのは小さいほうの値なので、答えは50件/秒(ア)です。
サーバ側の上限
100MIPSは1秒間に100×10⁶=1×10⁸命令を実行できる性能です。1件の検索には平均100万=1×10⁶命令が必要なので、サーバが処理できる件数は1×10⁸命令/秒÷1×10⁶命令/件=100件/秒です。
ネットワーク側の上限
1件当たりの転送量は2×10⁵バイト×8ビット/バイト=1.6×10⁶ビットです。転送速度は8×10⁷ビット/秒なので、8×10⁷ビット/秒÷1.6×10⁶ビット/件=50件/秒となります。
比較と結論
各検索にはサーバ処理とネットワーク転送の両方が必要です。そのため、1秒間に処理できる件数は二つの上限のうち小さいほう、つまり50件/秒になります。ここではネットワークがボトルネックであり、サーバには余力が残ります。
選択肢ア(正解)
これは正解だよ。サーバ側は100MIPS=1×10⁸命令/秒を1件当たり1×10⁶命令で割って100件/秒になる。ネットワーク側は1件当たり2×10⁵バイト×8ビット/バイト=1.6×10⁶ビットなので、8×10⁷ビット/秒÷1.6×10⁶ビット=50件/秒。両方の条件を満たす必要があるため、小さいほうの50件/秒がシステムの処理能力となる。
選択肢イ
これは不正解だよ。100件/秒はサーバ単体の上限(1×10⁸命令/秒÷1×10⁶命令/件)と一致する値だ。しかしネットワークは1件当たり1.6×10⁶ビットを転送するため、50件/秒しか処理できない。問題文では処理件数がサーバとネットワークの両方の能力で決まるとしているので、ネットワークの上限を超える100件は処理できない。
選択肢ウ
これは不正解だよ。200件/秒は、公式条件から求まるサーバの上限100件/秒とも、ネットワークの上限50件/秒とも一致しない。1秒間に200件を処理するには、サーバで2×10⁸命令/秒、ネットワークで3.2×10⁸ビット/秒が必要になり、どちらも与えられた性能(1×10⁸命令/秒、8×10⁷ビット/秒)を上回る。
選択肢エ
これは不正解だよ。400件/秒は、転送量2×10⁵をビットに換算せずに8×10⁷で割った値と数値上は一致する。しかし問題文は1バイト=8ビットとしているので、そのままでは単位がそろわない。正しくは1件当たり1.6×10⁶ビットで、ネットワークの上限は50件/秒になる。また、400件/秒はサーバの上限100件/秒も超えている。
学習のポイント
各資源の処理件数を単位をそろえて求め、最も小さい値(ボトルネック)がシステム全体の処理能力になることを押さえましょう。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成31年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅰ 問5(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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