PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅰ

平成29年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅰ 問20

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

ITIL 2011 edition の可用性管理プロセスにおいて,IT サービスの可用性と信頼性の管理に関わる KPI として用いるものはどれか。

選択肢

  1. ア
    サービスの中断回数及びそのインパクトの削減率
  2. イ
    災害を想定した復旧テストの回数
  3. ウ
    処理能力不足に起因するインシデント数の削減率
  4. エ
    目標を達成できなかった SLA の項目数
解き方のヒントを見る

指標の目的と測定対象を対応づける視点

可用性を学ぶときは、指標名を暗記するのではなく、何を測り、どの状態を評価し、誰の判断に役立てるものかという関係に注目して整理します。候補を同じ観点で読み比べると、用語の表面に頼らず考えられます。

この問題で問われていること

各候補を読む際は、測定対象・評価する時間や状態・利用目的の三者がどのようにつながるかだけを確認し、用語の印象や似た表現の違いに引きずられないようにします。

視点

指標を整理するときは、名称そのものではなく、観測する対象と評価の目的を結び付け、同じ視点で候補を比較することが大切です。

確認ポイント

  • その指標が観測しようとしている対象は何か。
  • 評価の期間や条件をそろえて比較できるか。
  • 測定結果をどのような判断に生かす想定か。
正解と解説を見る

正解

ア

解説

正答はアです。可用性管理では、サービスの中断状況とその影響を把握し、可用性および信頼性の改善につなげる指標をKPIとして用います。

理由

サービスの中断回数と、そのインパクトの削減率は、サービスが安定して利用できているか、障害による影響が小さくなっているかを直接示します。そのため、ITサービスの可用性と信頼性を管理するKPIとして適切です。

比較

イは災害復旧能力、ウは容量管理、エはSLA達成状況に関する指標です。いずれも関連する管理活動ではありますが、可用性と信頼性を直接評価するKPIとして最も適切なのはアです。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。サービスの中断回数は、利用できない状態がどの程度発生したかを示します。また、インパクトの削減率は、障害や中断が利用者・業務へ与える影響をどれだけ小さくできたかを表します。どちらも可用性と信頼性の改善状況を直接評価できます。

選択肢イ

これは不正解だよ。災害を想定した復旧テストの回数は、事業継続や災害復旧の準備状況を確認する指標です。テストを多く実施しても、通常時のサービス中断が減ったことや、実際の信頼性が向上したことを直接示すものではありません。

選択肢ウ

これは不正解だよ。処理能力不足に起因するインシデント数の削減率は、需要に対する処理能力の適切さを評価する容量管理に結び付く指標です。可用性に影響する場合はありますが、サービス全体の中断状況や信頼性を直接表すKPIではありません。

選択肢エ

これは不正解だよ。目標を達成できなかったSLAの項目数は、合意したサービスレベルをどれだけ満たせなかったかを示す指標です。SLA管理には有用ですが、可用性や信頼性そのものを中断状況から直接評価する指標としては、アより適切ではありません。

学習のポイント

可用性管理のKPIと、復旧・容量・SLAに関する指標の違いを整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成29年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅰ 問20(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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