PMプロジェクトマネージャ試験 午前Ⅰ

平成24年度春期 プロジェクトマネージャ 午前Ⅰ 問25

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

情報システムの開発を発注するための提案依頼書(RFP)の作成と提案依頼に当たって,取得者であるユーザ企業側の対応のうち,適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    RFP 作成の手間を省くために,要求事項の記述は最小限に留める。曖昧な点や不完全な点があれば,供給者であるベンダ企業から取得者に都度確認させる。
  2. イ
    取得者側では,事前に実現性の確認を行う必要はなく,要求事項が実現可能かどうかの調査や検討は供給者であるベンダ企業側の責任で実施する。
  3. ウ
    複数の要求事項がある場合,重要な要求とそうでない要求の区別がつくように RFP 作成時点で重要度を設定しておく。
  4. エ
    要求事項は機能的に記述するのではなく,極力,具体的な製品の種類など実現手段を細かく指定する。
解き方のヒントを見る

発注者視点で要件を確認する

RFPに関する設問では、依頼の目的と求める成果を起点に、発注者がどの段階で何を明確にし、提案者へどう伝えるかという役割分担に注目して整理しましょう。個別の用語だけで判断せず、業務の流れの中で確認します。

この問題で問われていること

確認の中心は、発注者が提案を受ける前に整える情報の範囲と、提案者に委ねる判断の範囲を区別できているかです。各選択肢を、責任の所在という一つの観点から読み比べましょう。

視点

発注者側の対応を考えるときは、要求を整理して共有する役割と、提案内容を作り込む役割を混同せず、誰が判断し、誰が情報を受け取るのかを確認する。

確認ポイント

  • その対応の主体が発注者か提案者かを確認する
  • 対応の目的が要求の共有か提案内容の作成かを見分ける
  • 記述が責任の範囲を越えていないかを確認する
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

RFPを作成する際は、ユーザ企業が要求事項を十分に整理し、複数の要求の重要度や優先順位を明確にしておくことが重要です。これにより、ベンダ企業は要求の意図を理解し、実現方法を含む提案を比較可能な形で提示できます。

理由

複数の要求事項があると、すべてを同じ重みで扱うことは困難です。発注側がRFP作成時点で重要度を設定しておけば、ベンダ企業は優先すべき要求を把握し、提案内容や実現方法を検討しやすくなります。

比較

要求事項は、発注側が達成したい機能や業務上の条件を中心に記述します。特定製品や細かな実現手段を先に固定すると、より適切な技術を持つ提案を排除するおそれがあります。また、発注側自身による要求の整理と実現性の検討も必要です。

選択肢ア

これは不正解だよ。要求事項の記述を最小限にすると、ベンダ企業が発注側の目的や必要条件を正確に把握できず、提案内容の比較も難しくなります。曖昧な点や不完全な点を残したまま、都度の確認をベンダ企業に委ねる対応は、発注側の要求整理として適切ではありません。

選択肢イ

これは不正解だよ。要求事項が実現可能かどうかは、ベンダ企業だけでなく、発注側も業務上の必要性や前提条件を踏まえて事前に確認・検討する必要があります。実現性の調査を一方的にベンダ企業の責任とするのは、RFP作成時の発注側の役割を果たしていません。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。要求事項が複数ある場合、発注側がRFP作成時点で重要度を設定しておけば、ベンダ企業は要求の優先順位を理解できます。その結果、限られた予算や期間の中で何を優先して実現すべきかが明確になり、提案内容を比較・評価しやすくなります。

選択肢エ

これは不正解だよ。RFPでは、発注側が実現したい機能や業務上の要求を明確に示し、具体的な製品や実現手段を必要以上に限定しないことが基本です。手段を細かく指定すると、ベンダ企業が持つ別の技術や、より適切で効率的な提案を活用できなくなるおそれがあります。

学習のポイント

RFPでは要求の優先順位を明確にし、実現手段を過度に限定しないことを学びます。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成24年度春期 プロジェクトマネージャ試験 午前Ⅰ 問25(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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