NWネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ
令和7年度春期 ネットワークスペシャリスト 午前Ⅱ 問21
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アISP管理外のネットワークからTCPポート番号25への通信のうち,スパムメールのシグネチャに合致するものを遮断する。
- イISP管理下の動的IPアドレスからISP管理外のネットワークのTCPポート番号25への直接の通信を遮断する。
- ウ電子メール送信元のメールサーバについてDNSの逆引きができない場合,そのメールサーバからTCPポート番号25への通信を遮断する。
- エ電子メール不正中継の脆弱性をもつメールサーバからTCPポート番号25への通信を遮断する。
解き方のヒントを見る
送信制限の主体と対象範囲を整理する
ISPのスパム対策を考える際は、誰が管理する設備で、どの利用者のどの通信を対象に制限をかけるのかを切り分けて捉えることが大切です。示された運用が対策の目的と整合しているかを、この一つの観点から検討しましょう。
この問題で問われていること
送信制限という対策は、制限を実施する側と制限を受ける側、そして対象となる通信の経路や方向の組合せで意味が変わります。問われている運用がどの組合せに当たり、それがスパム送信の抑止につながる理屈を説明できるかに注目してください。
視点
メールは利用者の端末から宛先に届くまでに、いくつかの段階を経由します。ISPが管理できるのは自社のネットワークや設備の範囲に限られます。そのため、送信制限を理解するには、ISPの管理範囲の内側と外側の境界を意識することが基本になります。そのうえで、制限がどの段階・どの向きの通信に作用するのかを整理します。さらに、正規の利用者が困らないようにする仕組みとどう両立させているかも併せて考えると、運用の意図を筋道立てて説明しやすくなります。
確認ポイント
- 制限を実施しているのは誰か、その主体が実際に管理できる範囲はどこまでかを確認する
- 制限の対象が、どの利用者から発生し、どこへ向かう通信なのかを言葉で説明できるか確かめる
- その制限によって、不正な送信のどの経路が塞がれるのか、自分の理解と照らし合わせる
正解と解説を見る
正解
イ
解説
OP25Bは、ISP管理下の動的IPアドレスから外部のメールサーバへ行われる、TCPポート番号25への直接通信を遮断する対策です。
理由
正解はイ。OP25Bは、ISP管理下の動的IPアドレスから、ISP管理外のネットワークにあるメールサーバなどへTCPポート番号25で直接接続する通信を遮断する。動的IPアドレスからの送信を制限することで、不正なメール送信や迷惑メールの大量送信を抑止する。
比較
アは外部ネットワークからの通信をスパムメールの内容やシグネチャで判定する方式であり、OP25Bの送信元管理範囲による制限とは異なる。ウはDNS逆引きの可否、エはメールサーバの中継設定上の脆弱性を条件としており、いずれも設問のOP25Bの例ではありません。
選択肢ア
これは不正解だよ。ISP管理外のネットワークからの通信を対象にし、スパムメールのシグネチャに合致するかどうかで遮断するとしている。これはメール内容や特徴を判定するフィルタリングの説明であり、ISP管理下の動的IPアドレスから外部へのTCPポート番号25通信を制限するOP25Bとは異なる。
選択肢イ(正解)
これは正解だよ。ISP管理下の動的IPアドレスから、ISP管理外のネットワークにあるメールサーバなどへTCPポート番号25で直接通信することを遮断している。動的IPアドレスからの不正なメール送信経路をISP側で制限する内容であり、OP25Bの典型的な実施例に該当する。
選択肢ウ
これは不正解だよ。DNSの逆引きができないメールサーバからの通信を遮断するとしており、判定条件は名前解決の結果である。OP25BはDNS逆引きの可否を基準にする対策ではなく、ISP管理下の動的IPアドレスから外部へ行われるTCPポート番号25の直接通信を制限する。
選択肢エ
これは不正解だよ。不正中継の脆弱性をもつメールサーバからの通信を遮断するとしているが、これはメールサーバの設定や脆弱性を判定する対策である。OP25Bはそのような脆弱性の有無ではなく、ISP管理下の動的IPアドレスから外部へのTCPポート番号25通信を対象にする。
学習のポイント
OP25Bの対象範囲と、スパムメール対策における通信経路の制御を理解する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和7年度春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問21(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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