NWネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ

令和7年度春期 ネットワークスペシャリスト 午前Ⅱ 問20

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

DNSSECの機能はどれか。

選択肢

  1. ア
    DNSキャッシュサーバの設定によって,再帰的な問合せを受け付ける送信元の範囲が最大になるようにする。
  2. イ
    DNSサーバから受け取るリソースレコードに対するデジタル署名を利用して,リソースレコードの送信者の正当性とデータの完全性を検証する。
  3. ウ
    ISPなどに設置されたセカンダリDNSサーバを利用して権威DNSサーバを二重化することによって,名前解決の可用性を高める。
  4. エ
    共通鍵暗号とハッシュ関数を利用したセキュアな方法によって,DNS更新要求が許可されているエンドポイントを特定して認証する。
解き方のヒントを見る

セキュリティ機能を目的で区別する

セキュリティ技術は、どの情報資産を、どのような脅威から、どのような性質の面で守るのかによって役割が分かれます。名称の印象ではなく、その技術が本来目指している保護の対象と性質を軸に整理して考えましょう。

この問題で問われていること

問われているのは、ある技術が担う保護の性質を、他の技術が担う性質と取り違えずに見分けられるかという点です。機密性・完全性・真正性・可用性などの観点のうち、どれに対応する技術かを自分の知識で確認してください。

視点

情報セキュリティの技術は、守りたい性質ごとに手段が異なります。例えば、内容を第三者に読まれないようにすることと、内容が改ざんされていないことや正しい送信元から来たことを確かめることは、別の目的です。そのため、実現する仕組みも異なります。ある技術を学ぶときは、何を保証し、何を保証しないのかを対にして押さえると、類似技術との混同を防げます。

確認ポイント

  • その技術が守ろうとしている対象(通信内容・データの出所・サービスの継続など)は何か
  • その技術が保証する性質と、保証の範囲外となる性質をそれぞれ説明できるか
  • 名称が似た技術や同じ分野の技術と、目的の違いを自分の言葉で区別できるか
正解と解説を見る

正解

イ

解説

DNSSECは、DNSリソースレコードに付加されたデジタル署名を用いて、応答データの正当性と完全性を検証する仕組みです。問い合わせ範囲の設定やサーバの冗長化、更新要求の認証そのものを指すものではありません。

理由

DNSSECでは、DNSサーバから返されるリソースレコードに対するデジタル署名を利用します。これにより、レコードを提供した側の正当性と、通信途中などでデータが改ざんされていないことを検証できます。

比較

再帰的な問い合わせを受け付ける範囲の設定はアクセス制御、セカンダリDNSサーバの配置は可用性向上、DNS更新要求の認証は更新管理に関する機能です。これらはDNSSECの中心的な機能ではありません。

選択肢ア

これは不正解だよ。説明されているのは、DNSキャッシュサーバが再帰的な問合せを受け付ける送信元の範囲を設定するアクセス制御です。DNSSECは問合せ元の範囲を最大化する機能ではなく、DNSリソースレコードの正当性や完全性を検証する仕組みです。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。DNSSECは、DNSサーバから受け取るリソースレコードに付けられたデジタル署名を利用し、レコードの送信者が正当であることと、データが改ざんされていないことを検証します。したがって、DNSSECの機能を正しく説明しています。

選択肢ウ

これは不正解だよ。セカンダリDNSサーバを設置して権威DNSサーバを二重化する説明は、障害時にも名前解決を継続しやすくする可用性向上の対策です。DNSSECはサーバを冗長化する機能ではなく、応答データを署名で検証する機能です。

選択肢エ

これは不正解だよ。共通鍵暗号とハッシュ関数を用いてDNS更新要求を認証し、許可されたエンドポイントを確認する仕組みは、DNS更新のアクセス制御に関する説明です。DNSSECが主に検証するのは、受け取ったリソースレコードの正当性と完全性です。

学習のポイント

DNSSECの認証対象と、DNS運用上の設定・冗長化・更新認証との違いを理解する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和7年度春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問20(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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