NWネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ

令和7年度春期 ネットワークスペシャリスト 午前Ⅱ 問7

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

IPv4において,IPパケットで送られているデータが,ICMPメッセージであることを識別できるヘッダー情報はどれか。

選択肢

  1. ア
    IPヘッダーのプロトコル番号
  2. イ
    MACヘッダーのイーサタイプ値
  3. ウ
    TCPヘッダーのコントロールフラグ
  4. エ
    UDPヘッダーの宛先ポート番号
解き方のヒントを見る

ヘッダー項目の役割を見分ける視点

IPv4ヘッダーの各項目は、パケットを届ける過程のどこかで誰かが参照するために存在します。項目名の印象だけで判断せず、その情報を誰が、どの場面で、何のために使うのかという一つの観点に絞って整理してから問題に向き合いましょう。

この問題で問われていること

問われているのは、各フィールドの名称を覚えているかではなく、その値を参照して処理を行う主体と目的を区別できるかどうかです。問題で示された内容を確認したら、それがどの処理主体の判断材料になるのかを自分の言葉で言い直してみてください。

視点

ヘッダーは、送信元での組み立て、途中の中継機器での転送判断、宛先での受け取りなど、複数の場面で参照される情報の集まりです。各項目がどの場面のどんな判断を支えるのかを軸に整理すると、名称や印象が似ている項目同士でも区別しやすくなります。

確認ポイント

  • その項目の値を読み取って判断に使うのは、送信元・中継機器・宛先のうち誰か
  • その値は何を判断するための材料なのかを、一言で説明できるか
  • 名称から受ける印象と、実際に参照される場面とを混同していないか
正解と解説を見る

正解

ア

解説

IPv4ヘッダーには、後続するデータがどの上位層プロトコルの形式であるかを識別する情報がある。ICMPはIPの上位で動作する制御用メッセージなので、IPv4パケット内のデータがICMPであることは、この識別情報によって判定できる。

理由

IPv4では、IPヘッダー内のプロトコル番号が、ペイロードとして運ばれている上位層プロトコルを示します。ICMPはIPパケットで運ばれるプロトコルの一つであるため、この情報を参照すれば、データがICMPメッセージかどうかを識別できる。

比較

MACヘッダーは同一ネットワーク上のフレーム配送に関する情報、TCPやUDPのヘッダーはポートや通信制御に関する情報を扱う。したがって、IPv4パケットに入ったデータのプロトコル種別を判別する役割とは異なる。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。IPv4ヘッダーのプロトコル番号は、IPパケットのデータ部分がどの上位層プロトコルに対応するかを示す。ICMPはIPで運ばれるメッセージなので、この値を確認することで、データがICMPメッセージであることを識別できる。

選択肢イ

これは不正解だよ。MACヘッダーのイーサタイプ値は、データリンク層のフレームがどのネットワーク層プロトコルを運ぶかを示す情報である。IPv4の内部データがICMPかどうかを直接識別する、IPヘッダー内の情報ではない。

選択肢ウ

これは不正解だよ。TCPヘッダーのコントロールフラグは、TCP接続の確立や終了、データ送信に関する制御状態を示す。ICMPはTCPのデータではないため、TCPヘッダーのフラグからIPv4パケット内のデータ種別を識別することはできない。

選択肢エ

これは不正解だよ。UDPヘッダーの宛先ポート番号は、UDPを利用する通信で宛先のアプリケーションやサービスを識別する情報である。ICMPはUDPの上位データではないため、UDPヘッダーの宛先ポート番号によって判別する対象ではない。

学習のポイント

IPv4ヘッダーと、MAC・TCP・UDP各ヘッダーの役割を階層ごとに整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和7年度春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問7(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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