NWネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ
令和5年度春期 ネットワークスペシャリスト 午前Ⅱ 問4
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アBBR(Bottleneck Bandwidth and Round-trip propagation time)
- イHMAC(Hash-based Message Authentication Code)
- ウRSA(Rivest-Shamir-Adleman cryptosystem)
- エSPF(Shortest Path First)
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アルゴリズムの目的で分類する視点
ネットワーク分野には名前の似た手法が多くあります。名称の印象ではなく、その手法が何を調整・判断するために存在し、どの機器がどの層で実行するのかという目的の観点で一つずつ整理すると、区別の手がかりが得られます。
この問題で問われていること
問われているのは、各手法の名称を覚えているかよりも、その手法が通信上のどの課題に対処するものかを判断できるかです。輻輳という課題の意味を自分の言葉で説明できるかを起点に、各手法の目的と照らし合わせて検討しましょう。
視点
ネットワークで使われる手法は、それぞれ特定の課題に対処するために考案されています。同じ層やプロトコルに関係する手法でも、対処する課題が違えば別の分類になります。まず『輻輳とはネットワークで何が起きている状態か』を自分で定義します。次に、各手法が『何を観測し、何を変化させるのか』を言語化します。最後に、その目的が先ほどの定義と合っているかを確かめます。これがこの分野での基本的な検討手順です。
確認ポイント
- 輻輳とはネットワークのどのような状態を指すのか、自分の言葉で定義できるか
- 各手法が何を観測し、何を変化させる仕組みなのかを言語化できるか
- その手法の目的が、輻輳という課題への対処と本当に合致しているかを確かめたか
正解と解説を見る
正解
ア
解説
TCPの輻輳制御アルゴリズムとは、ネットワークの混雑状態を推定し、送信速度や送信量を調整する仕組みです。この設問ではBBRが該当する。
理由
BBRは、ボトルネック帯域幅と往復伝搬時間を利用してネットワークの状態を推定し、TCPの送信レートを調整する輻輳制御アルゴリズムです。したがって、設問の条件に該当する。
比較
HMACはメッセージの完全性や認証、RSAは公開鍵暗号方式、SPFは最短経路を求める経路選択の考え方であり、TCPの輻輳制御アルゴリズムではありません。
選択肢ア(正解)
これは正解だよ。BBRは、Bottleneck Bandwidth and Round-trip propagation timeの略で、ボトルネック帯域幅と往復伝搬時間を基にネットワークの状態を推定し、TCPの送信レートを調整する輻輳制御アルゴリズムである。
選択肢イ
これは不正解だよ。HMACはHash-based Message Authentication Codeの略で、共有鍵とハッシュ関数を用いてメッセージの完全性や送信者の認証を確認する方式である。TCPの輻輳状態に応じて送信量を調整するアルゴリズムではない。
選択肢ウ
これは不正解だよ。RSAはRivest-Shamir-Adleman cryptosystemの略で、公開鍵と秘密鍵を用いる公開鍵暗号方式である。暗号化や電子署名などに利用されるが、TCPの輻輳を検出して送信レートを制御する方式ではない。
選択肢エ
これは不正解だよ。SPFはShortest Path Firstの略で、ネットワークの経路情報から最短経路を求めるための考え方である。ルータの経路選択に関係するものであり、TCPの送信量を混雑状況に応じて調整する輻輳制御アルゴリズムではない。
学習のポイント
輻輳制御、メッセージ認証、公開鍵暗号、経路選択の役割を区別して覚える。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和5年度春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問4(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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