NWネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ

令和4年度春期 ネットワークスペシャリスト 午前Ⅱ 問23

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

ある2局間の通信回線のアベイラビリティ(稼働率)は0.9であった。通信回線部分の二重化を行ったところ,アベイラビリティが0.999となった。このとき,新たに設置した通信回線のアベイラビリティは幾らか。

選択肢

  1. ア
    0.990
  2. イ
    0.993
  3. ウ
    0.996
  4. エ
    0.999
解き方のヒントを見る

構成の読み取りを起点に稼働率を考える

全体の稼働率から個々の要素の稼働率を求める場面では、まず各要素がどのようなつながり方で全体を構成しているかを正確に読み取ることが出発点になります。構成の把握を一つの観点として丁寧に確認しましょう。

この問題で問われていること

問われているのは、与えられた全体の値と構成の関係を手掛かりに、未知の要素の値へさかのぼる考え方です。どの要素が同じ役割を担い、どの要素が欠けると全体が止まるのかを見極めることが焦点です。

視点

稼働率の問題では、個々の要素の値そのものより、要素同士のつながり方が全体の値を左右します。逆向きに考える場合も同じで、つながり方の捉え方を誤ると以降の検討がすべてずれてしまいます。まず、どの部分が互いに代わりとなり得て、どの部分が単独で全体を支えているのかを、問題中の記述から一つずつ整理してください。

確認ポイント

  • 全体を構成する要素を漏れなく数え、未知の値を持つ要素がどれかを特定したか
  • 互いに代わりとなり得る要素の組と、単独で全体を支える要素を区別して捉えたか
  • 整理した構成の捉え方が、問題中で説明されている冗長化の意図と矛盾していないか
正解と解説を見る

正解

ア

解説

二重化した通信回線は、2本とも停止したときだけ全体が停止する。既設回線の稼働率が0.9なので停止率は0.1であり、新設回線の稼働率をxとすると、全体の稼働率は1−0.1(1−x)で表せる。これを0.999に等しいと置くと、xは0.990となる。

理由

新設回線のアベイラビリティをx(単位なし)とする。二重化後は両回線が停止した場合だけ停止するため、1−(1−0.9)(1−x)=0.999。したがって0.1(1−x)=0.001、1−x=0.01、x=0.990(単位なし)となる。

比較

単独回線の稼働率を足し合わせるのではなく、両方が停止する確率を全体停止率として扱う。既設回線の稼働率0.9と、二重化後の稼働率0.999を同じ条件式に用いることが重要です。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。新設回線の稼働率をx(単位なし)とすると、二重化後の停止率は既設回線と新設回線がともに停止する確率なので、0.1×(1−x)=0.001となる。この条件を満たすxは0.990であり、二重化後の稼働率0.999とも一致する。

選択肢イ

これは不正解だよ。新設回線の稼働率を0.993(単位なし)とすると停止率は0.007で、既設回線の停止率0.1との積は0.0007になる。その場合の全体稼働率は1−0.0007=0.9993となり、設問の0.999という条件に一致しない。

選択肢ウ

これは不正解だよ。新設回線の稼働率を0.996(単位なし)とすると停止率は0.004で、既設回線の停止率0.1との積は0.0004になる。その場合の全体稼働率は0.9996となり、設問で示された0.999とは異なる。

選択肢エ

これは不正解だよ。新設回線の稼働率を0.999(単位なし)とすると停止率は0.001で、既設回線の停止率0.1との積は0.0001になる。その場合の全体稼働率は0.9999となり、二重化後の条件である0.999を上回ってしまう。

学習のポイント

並列冗長化では、全体停止率を各回線の停止率の積で求める。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和4年度春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問23(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

関連する過去問一覧

IPA Advancedは非公式の学習サイトです。解説にはAIによる補助生成を含む場合があります。公式の問題冊子・解答例・採点講評を優先し、誤りは確認後に訂正します。運営・編集方針