NWネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ

令和4年度春期 ネットワークスペシャリスト 午前Ⅱ 問16

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

RLO(Right-to-Left Override)を利用した手口はどれか。

選択肢

  1. ア
    “マルウェアに感染している”といった偽の警告を出して利用者を脅し,マルウェア対策ソフトの購入などを迫る。
  2. イ
    脆弱性があるホストやシステムをあえて公開し,攻撃の内容を観察する。
  3. ウ
    ネットワーク機器の設定を不正に変更して,MIB情報のうち監視項目の値の変化を検知したときセキュリティに関するイベントをSNMPマネージャ宛てに通知させる。
  4. エ
    文字の表示順を変える制御文字を利用し,ファイル名の拡張子を偽装する。
解き方のヒントを見る

攻撃手口は「何を誤認させるか」で見分ける

攻撃手口の名称を覚えるだけでなく、攻撃者が何に手を加え、その結果として利用者やシステムが何を誤って認識するのかという因果関係に着目すると、紛らわしい手口同士を落ち着いて区別しやすくなります。

この問題で問われていること

問われているのは、個々の攻撃手口がどの段階で何を細工し、誰の目やどの処理をあざむくのかという仕組みの理解です。名称の響きや一部の語句だけで判断せず、細工の対象と誤認の中身を自分の言葉で説明できるかを確かめましょう。

視点

攻撃手口は「攻撃者が細工するもの」「その細工が作用する場面」「結果として生じる誤認や不正な動作」の三つに分けると比べやすくなります。同じように文字や入力に手を加える手口でも、細工の対象や作用する場面が違えば別の手口になります。名称だけで覚えず、細工から誤認に至る流れを一続きの因果として捉えることが、手口を識別する土台になります。

確認ポイント

  • その手口で攻撃者が手を加えている対象は何かを確認する
  • その細工によって誰が、あるいはどの処理が、何を取り違えるのかを確認する
  • 手口の名称と、細工から誤認に至る流れが対応しているかを自分の言葉で説明して確かめる
正解と解説を見る

正解

エ

解説

RLOは文字列の表示順を右から左へ変更する制御文字です。この性質を利用すると、ファイル名の一部を利用者に別の順序で見せ、拡張子などを偽装できる。

理由

RLO(Right-to-Left Override)は、文字列の表示順を右から左へ変更する制御文字です。実際のファイル名に含まれる文字の並びと、画面に表示される見た目を異ならせることで、拡張子を偽装する手口に利用される。

比較

アは偽の警告で購入を迫る手口、イは脆弱なホストを公開して攻撃を観察する手法、ウはMIBの値の変化を契機にSNMPマネージャへ通知する設定であり、いずれも文字の表示順を変えるRLOの説明ではありません。

選択肢ア

これは不正解だよ。偽のマルウェア感染警告を表示し、利用者を不安にさせて対策ソフトの購入などを迫るのは、利用者をだまして金銭や情報を得ようとする手口である。文字の表示順を制御してファイル名を見かけ上変更するRLOの特徴とは異なる。

選択肢イ

これは不正解だよ。脆弱性のあるホストやシステムを意図的に公開し、攻撃者の行動や攻撃内容を観察するのは、攻撃の検知や分析を目的とする手法である。文字列の表示順を変えてファイル名を偽装するRLOの利用例ではない。

選択肢ウ

これは不正解だよ。ネットワーク機器の設定を変更し、MIBの監視項目に変化があった場合にSNMPマネージャへセキュリティイベントを通知させる内容である。これは監視と通知に関する説明で、RLOによる文字表示順の変更とは関係しない。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。RLOは文字の表示順を右から左へ変更する制御文字である。この機能をファイル名に悪用すると、利用者が画面で見る文字列の順序を実際の並びと異ならせ、ファイル名の拡張子を偽装できる。

学習のポイント

Unicodeの双方向文字制御と、ファイル名偽装への悪用方法を理解する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和4年度春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問16(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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