NWネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ

令和3年度春期 ネットワークスペシャリスト 午前Ⅱ 問11

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

MPLSの説明として,適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    IPプロトコルに暗号化や認証などのセキュリティ機能を付加するための規格である。
  2. イ
    L2FとPPTPを統合して改良したデータリンク層のトンネリングプロトコルである。
  3. ウ
    PPPデータフレームをIPパケットでカプセル化して,インターネットを通過させるためのトンネリングプロトコルである。
  4. エ
    ラベルと呼ばれる識別子を挿入することによって,IPアドレスに依存しないルーティングを実現する,ラベルスイッチング方式を用いたパケット転送技術である。
解き方のヒントを見る

転送技術の役割範囲を見極める

ネットワークの転送に関わる技術は、それぞれ担当する範囲が異なります。ある技術が何を自ら引き受け、何を他の仕組みに任せているのかという一つの観点に絞って、提示内容との対応を落ち着いて確かめていきましょう。

この問題で問われていること

問われているのは、個々の技術の名前を覚えているかよりも、その技術が通信のどの部分に責任を持つのかを把握しているかです。担当範囲を自分の言葉で説明できるかを基準に、提示された内容と照らし合わせてください。

視点

通信の仕組みは、複数の技術が役割を分担して成り立っています。そのため、ある技術の特徴を区別するときは、名称の印象や似た響きの用語に頼らず、その技術が担当する範囲はどこまでで、どこからが別の仕組みの仕事なのかという境界を意識することが大切です。学習の際は、対象の技術について『何を受け持つのか』を短い一文で自分なりに言い表せるかを確かめ、言い表せない部分があれば教材に戻って確認する、という手順が役立ちます。

確認ポイント

  • 対象の技術が通信全体の中でどの範囲を担当しているかを、自分の言葉で一文にまとめられるか確かめる
  • 提示内容が、その技術の担当範囲の中の話か、別の仕組みが担う範囲の話かを切り分けて考える
  • 名称が似ている技術や関連の深い技術と担当範囲を混同していないか、境界をもう一度見直す
正解と解説を見る

正解

エ

解説

MPLSは、パケットにラベルと呼ばれる識別子を付け、IPアドレスだけに依存しないラベルスイッチング方式で転送する技術です。したがって、該当するのはエです。

理由

MPLSは、パケットにラベルを挿入し、そのラベルを基に転送することで、IPアドレスに依存しないルーティングを実現する。これは選択肢エの説明と一致する。

比較

IPsecはIPに暗号化や認証を付加するセキュリティ技術、L2TPはデータリンク層のトンネリングプロトコル、PPTPはPPPフレームをIPでカプセル化するトンネリングプロトコルであり、MPLSとは目的が異なる。

選択肢ア

これは不正解だよ。記述されているのは、IPプロトコルに暗号化や認証などのセキュリティ機能を付加するIPsecの説明である。MPLSはセキュリティ機能を追加する規格ではなく、ラベルを用いてパケットを転送する技術なので、この選択肢とは目的が異なる。

選択肢イ

これは不正解だよ。L2FとPPTPを統合して改良したデータリンク層のトンネリングプロトコルはL2TPである。MPLSはトンネリングプロトコルではなく、ラベルと呼ばれる識別子を利用してパケット転送を行うため、この説明はMPLSに該当しない。

選択肢ウ

これは不正解だよ。PPPデータフレームをIPパケットでカプセル化し、インターネットを通過させるトンネリングプロトコルはPPTPの説明である。MPLSはPPPをカプセル化する方式ではなく、ラベルに基づくパケット転送技術なので、記述が異なる。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。MPLSは、ラベルと呼ばれる識別子をパケットに挿入し、そのラベルを利用して転送するラベルスイッチング方式の技術である。IPアドレスに依存しないルーティングを実現するという記述も、MPLSの特徴と一致している。

学習のポイント

MPLSと、IPsec・L2TP・PPTPなどの目的の異なる技術を区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和3年度春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問11(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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