NWネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ

令和3年度春期 ネットワークスペシャリスト 午前Ⅱ 問5

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

CSMA/CAやCSMA/CDのLANの制御に共通しているCSMA方式に関する記述として,適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    キャリア信号を検出し,データの送信を制御する。
  2. イ
    送信権をもつメッセージ(トークン)を得た端末がデータを送信する。
  3. ウ
    データ送信中に衝突が起こった場合は,直ちに再送を行う。
  4. エ
    伝送路が使用中でもデータの送信はできる。
解き方のヒントを見る

媒体アクセス制御の比較軸

媒体アクセス制御方式を比べるときは、用語の定義を暗記するだけでなく、誰が、いつ、どの条件で通信媒体を利用しようとする場面を想定し、方式が扱う対象と判断の観点を対応づけて整理します。

この問題で問われていること

一つの方式名から結論を急がず、共有媒体への参加者、利用開始の契機、同時利用時に生じる論点、調整の単位という四つの観点で、各説明が同じ軸に沿っているかを確認してください。

視点

方式比較では、名称の印象や単語の一致だけで判断せず、通信媒体を共有する状況を構成する要素と、利用を調整する場面を分けて整理すると、用語と働きの関係を落ち着いて確認できます。

確認ポイント

  • 方式が対象とする共有資源と参加主体を切り分けて読む
  • 利用開始の契機や判断が行われる時点を整理する
  • 同時利用時に調整が必要になる論点を他の観点と混同しない
正解と解説を見る

正解

ア

解説

CSMAは、端末が通信路上の信号を検出し、その状態に応じてデータ送信を制御する方式です。CSMA/CDやCSMA/CAに共通する基本的な考え方を問う設問です。

理由

CSMAはCarrier Sense Multiple Accessの略で、端末が伝送路上のキャリア信号を検出し、通信路の使用状況を確認して送信を制御する方式です。CSMA/CDやCSMA/CAは、この基本方式に衝突検出や衝突回避などを組み合わせたものです。

比較

トークンを持つ端末だけが送信するのはトークンパッシング方式の説明であり、CSMAの共通機能ではありません。また、衝突時の再送は方式ごとの処理であり、直ちに再送するとは限らない。伝送路が使用中の場合も、CSMAでは状態に応じて送信を制御する。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。CSMAは、端末が伝送路上のキャリア信号を検出し、通信路が利用されているかどうかを確認した上でデータ送信を制御する方式である。CSMA/CDとCSMA/CAの双方に共通する基本的な仕組みを正しく表している。

選択肢イ

これは不正解だよ。送信権を持つトークンを取得した端末だけがデータを送信するのは、トークンパッシング方式の説明である。CSMAはトークンの保有を送信条件とする方式ではなく、伝送路の状態を検出して送信を制御する。

選択肢ウ

これは不正解だよ。衝突が起きた場合の再送処理は、CSMAそのものの共通定義ではない。CSMA/CDやCSMA/CAでは衝突への対応方法を持つが、状況を考慮せずデータ送信中に衝突したら直ちに再送するという説明は適切ではない。

選択肢エ

これは不正解だよ。CSMAは伝送路の状態を検出し、その状態に応じて送信を制御する方式である。したがって、伝送路が使用中でも無条件にデータを送信できるという説明は、キャリアを確認して送信を判断するCSMAの考え方と一致しない。

学習のポイント

キャリア検出、トークン制御、衝突後の再送を別々の機能として整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和3年度春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問5(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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