NWネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ

令和3年度春期 ネットワークスペシャリスト 午前Ⅱ 問3

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

IEEE 802.11a/g/n/acで用いられる多重化方式として,適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    ASK
  2. イ
    BPSK
  3. ウ
    FSK
  4. エ
    OFDM
解き方のヒントを見る

多重化の「分け方」の軸を見極める

多重化方式を区別するときは、名称の印象ではなく、通信に使う資源を何によって分けたり重ねたりしているのかという一つの軸に着目します。その軸を自分の言葉で説明できるかを確かめながら、問題で問われている内容と照らし合わせて検討しましょう。

この問題で問われていること

この問題で確認したいのは、多重化の種類ごとに「共有している伝送資源をどの観点で区切るのか」を整理できているかという点です。規格名や方式名の暗記だけに頼らず、区切る軸の違いとして理解しているかを意識して考えてみてください。

視点

多重化とは、限られた一つの伝送路を複数の信号やデータで共有するための考え方です。方式の違いは、共有する資源をどの観点で区切るかの違いとして整理すると理解しやすくなります。名称に含まれる語が何を指しているのかを分解し、その方式が区切りの基準としているものを一言で表せるかを確かめることが、種類を区別する際の基本的な検討手順になります。

確認ポイント

  • 各方式の名称に含まれる語が、共有資源のどの観点を指しているかを説明できるか
  • 多重化(一つの伝送路の共有)と、それ以外の通信上の工夫とを混同していないか
  • 問われている内容が、区切りの軸の違いと対応しているかを確かめたか
正解と解説を見る

正解

エ

解説

IEEE 802.11a/g/n/acでは、複数の直交したサブキャリアを用いてデータを並列に伝送するOFDMが多重化方式として用いられる。これにより高速な無線通信を実現する。

正答の理由

OFDMは、直交する複数のサブキャリアにデータを分けて並列伝送する多重化方式です。IEEE 802.11a/g/n/acでは、この方式を利用して限られた無線帯域を効率よく使い、高速なデータ通信を実現している。

選択肢の比較

ASK、BPSK、FSKはいずれも搬送波の振幅、位相、周波数を変化させて情報を表す変調方式であり、設問が尋ねる多重化方式とは分類が異なる。OFDMは複数のサブキャリアを用いる多重化方式に該当する。

選択肢ア

これは不正解だよ。ASKはAmplitude Shift Keyingの略で、搬送波の振幅を変化させてデータを表すデジタル変調方式である。複数のサブキャリアに信号を分けて並列伝送する多重化方式そのものではないため、IEEE 802.11a/g/n/acの多重化方式を問う設問の答えにはならない。

選択肢イ

これは不正解だよ。BPSKはBinary Phase Shift Keyingの略で、搬送波の位相を二値で変化させる変調方式である。OFDMなどの多重化方式と組み合わせて使われる場合はあるが、BPSK自体は複数のサブキャリアへデータを分配する方式ではない。

選択肢ウ

これは不正解だよ。FSKはFrequency Shift Keyingの略で、搬送波の周波数を切り替えてデータを表す変調方式である。周波数の変化によって情報を表現する方式であり、複数の直交サブキャリアを利用して並列伝送する多重化方式とは異なる。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。OFDMはOrthogonal Frequency Division Multiplexingの略で、互いに直交する複数のサブキャリアへデータを分けて並列に伝送する多重化方式である。IEEE 802.11a/g/n/acで用いられ、高速で効率的な無線通信に適している。

学習のポイント

変調方式と多重化方式の違い、およびOFDMのサブキャリア利用を整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和3年度春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問3(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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