NWネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ

令和元年度秋期 ネットワークスペシャリスト 午前Ⅱ 問19

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

脆弱性検査で,対象ホストに対してポートスキャンを行った。対象ポートの状態を判定する方法のうち,適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    対象ポートにSYNパケットを送信し,対象ホストから“RST/ACK”パケットを受信するとき,接続要求が許可されたと判定する。
  2. イ
    対象ポートにSYNパケットを送信し,対象ホストから“SYN/ACK”パケットを受信するとき,接続要求が中断又は拒否されたと判定する。
  3. ウ
    対象ポートにUDPパケットを送信し,対象ホストからメッセージ“ICMP port unreachable”を受信するとき,対象ポートが閉じていると判定する。
  4. エ
    対象ポートにUDPパケットを送信し,対象ホストからメッセージ“ICMP port unreachable”を受信するとき,対象ポートが開いていると判定する。
解き方のヒントを見る

観測と判定根拠を整理する

ポートの状態を考えるときは、得られた観測結果と、そこから導く判定の根拠を混同しないことが大切です。観測条件との対応を一つずつ確認しましょう。

この問題で問われていること

各記述が示しているものが観測された事実なのか、判定のための解釈なのかを区別し、両者の対応関係に注目して整理してください。用語の印象だけで判断しないことが重要です。

視点

判定を整理する際は、入力となる観測、観測時の条件、そこから導く意味を分けて考えます。特定の結論を先に置かず、前提と解釈のつながりを確認しましょう。

確認ポイント

  • 観測された事実と解釈を分けて読めているか
  • 判定に関係する前提条件が抜けていないか
  • 記述の根拠が観測内容と対応しているか
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

TCPのポートスキャンではSYNに対するSYN/ACKが接続要求を受け入れる応答であり、RST/ACKは拒否を示します。一方、UDP送信に対してICMP port unreachableが返る場合は、そのUDPポートが閉じていると判断できる。

理由

UDPはTCPのような接続確立手順を持たないため、UDPパケットを送った対象ポートからICMP port unreachableが返ると、そのポートへの到達先が存在しない、すなわちポートが閉じていると判定する。したがって、適切なのはウです。

比較

TCPでは、SYNに対してSYN/ACKが返れば接続要求を受け入れる状態を示し、RST/ACKが返れば接続要求が拒否された状態を示します。選択肢はTCPとUDPの応答の意味、または開閉状態の対応を取り違えているかを確認する。

選択肢ア

これは不正解だよ。TCPでSYNを送った後にRST/ACKを受信する場合、対象ホストはその接続要求を拒否していると考える。接続要求が許可されたことを示す応答ではないため、この判定はTCPの応答の意味を反対にしている。

選択肢イ

これは不正解だよ。TCPでSYNを送信してSYN/ACKを受信するのは、相手が接続要求を受け入れて接続確立を進めようとしている状態である。中断又は拒否を示す応答ではないため、SYN/ACKの意味を取り違えている。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。UDPパケットを送信した対象ポートからICMP port unreachableを受信した場合、その宛先ポートへ到達できず、ポートが閉じていると判断できる。UDPの応答を用いたポート状態判定として適切である。

選択肢エ

これは不正解だよ。UDPパケットの送信後にICMP port unreachableを受信するのは、対象ポートが利用可能で通信を受け付けていることではなく、そのポートに到達できないことを示す。したがって、開いているという判定は逆である。

学習のポイント

TCPのSYN応答とUDPのICMP応答を、ポート状態の判定と正しく対応付ける。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和元年度秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問19(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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