NWネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ

平成21年度秋期 ネットワークスペシャリスト 午前Ⅱ 問19

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

企業のDMZ上で1台のDNSサーバをインターネット公開用と社内用で共用している。このDNSサーバが,DNSキャッシュポイズニングの被害を受けた結果,引き起こされ得る現象はどれか。

選択肢

  1. ア
    DNSサーバで設定された自社の公開WebサーバのFQDN情報が書き換えられ,外部からの参照者が,本来とは異なるWebサーバに誘導される。
  2. イ
    DNSサーバのメモリ上にワームが常駐し,DNS参照元に対して不正プログラムを送り込む。
  3. ウ
    社内の利用者が,インターネット上の特定のWebサーバを参照する場合に,本来とは異なるWebサーバに誘導される。
  4. エ
    電子メールの不正中継対策をした自社のメールサーバが,不正中継の踏み台にされる。
解き方のヒントを見る

名前解決の信頼性を考える視点

この分野では、名前解決の結果が利用者の判断や接続先の選択にどのような影響を及ぼし得るかを、通信の流れと情報の信頼性の観点から順序立てて整理すると考えやすくなります。

この問題で問われていること

確認の中心を、受け取った情報をそのまま信頼してよいかという一点に絞り、誰が情報を提供し、どの段階で利用され、異常時に何が起こり得るかを問題文と照合してください。

視点

技術用語の印象だけで判断せず、情報の出所、参照される場面、利用者やシステムへの波及という順に整理し、設問が問う影響の範囲を確認しましょう。

確認ポイント

  • 情報の出所と、利用時に信頼性を確認する主体を整理する
  • 名前解決の結果が後続の判断や接続に関わる場面を確認する
  • 影響の説明が、直接の現象とその後の波及を混同していないか見る
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

DNSキャッシュポイズニングでは、DNSサーバに保持された名前解決情報が汚染され、問い合わせた利用者が本来とは異なる接続先へ誘導されることがあります。共用構成での影響範囲に注目します。

理由

DNSキャッシュポイズニングは、DNSサーバのキャッシュに誤った名前解決情報を登録させる攻撃です。その結果、利用者が特定のWebサーバの名前を問い合わせた際、本来のIPアドレスとは異なる接続先を案内される可能性があります。

比較

設問ではDNSサーバをインターネット公開用と社内用で共用しています。したがって、汚染されたキャッシュ情報が社内利用者の名前解決にも使われる場合に生じる現象を選びます。

選択肢ア

これは不正解だよ。DNSキャッシュポイズニングで汚染されるのは、DNSサーバが一時的に保持する名前解決情報です。自社の公開Webサーバについて設定されたFQDN情報そのものを書き換える管理設定変更とは異なるため、この記述は攻撃の結果を正しく表していません。

選択肢イ

これは不正解だよ。DNSキャッシュポイズニングは、DNSの名前解決情報を誤らせる攻撃であり、DNSサーバのメモリにワームを常駐させるものではありません。また、参照元へ不正プログラムを送り込む現象も、この攻撃の直接的な説明ではありません。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。DNSキャッシュポイズニングによって、DNSサーバが保持する名前解決情報が汚染されると、問い合わせた利用者に本来とは異なる接続先が返される可能性があります。DNSサーバを社内用にも共用しているため、社内利用者がWebサーバへ誘導される現象が起こり得ます。

選択肢エ

これは不正解だよ。不正中継の踏み台にされるのは、メールサーバの中継制御や認証などに関わる問題です。DNSキャッシュポイズニングはDNSの名前解決情報を汚染する攻撃なので、電子メールの不正中継対策をしたメールサーバが踏み台になる現象とは直接結び付きません。

学習のポイント

DNSキャッシュポイズニングと、ワーム感染やメール不正中継を区別して理解する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成21年度秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問19(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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