NWネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅰ
令和4年度春期 ネットワークスペシャリスト 午前Ⅰ 問14
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アWeb サイトからの受信データを受信処理した後,IPsec でカプセル化し,PC に送信する。
- イWeb サイトからの受信データを受信処理した後,実行ファイルを削除し,その他のデータを PC に送信する。
- ウWeb サイトからの受信データを受信処理した後,生成したデスクトップ画面の画像データだけを PC に送信する。
- エWeb サイトからの受信データを受信処理した後,不正なコード列が検知されない場合だけ PC に送信する。
解き方のヒントを見る
感染防止の仕組みを考える視点
VDIの説明を読むときは、利用者が操作する端末と、実際に処理やデータ管理を担う場所を分けて捉え、感染リスクがどこで生じ、どこに影響するかを整理し、全体の関係を確認しましょう。
この問題で問われていること
確認する観点は、マルウェアが入り込んだ場合に、その影響範囲が利用者の端末だけにとどまるのか、作業環境や保存領域へ及ぶのかという境界と、各場所の役割です。
視点
端末、仮想化された作業環境、データの保管先を役割ごとに分け、脅威の発生場所と影響の広がりを対応づけて考えます。
確認ポイント
- 処理を実行している場所と、利用者が操作している場所を区別する
- 感染時に影響を受ける範囲を、端末・作業環境・保存先の関係から確認する
- 説明が特定の場所だけでなく、運用上の分離や復旧の考え方にも触れているか確認する
正解と解説を見る
正解
ウ
解説
VDIサーバ上のWebブラウザで外部サイトを閲覧し、内部PCにはブラウザの処理結果として生成されたデスクトップ画面を伝送する。外部サイトから取得した未知のマルウェアを内部PCへ直接渡さず、実行環境を分離できる点が安全性につながる。
理由
VDIではWebブラウザをVDIサーバ上で動作させるため、Webサイトから受信したデータはまずサーバ側で処理される。内部ネットワークのPCには、その処理結果として表示されるデスクトップ画面の画像データを送る構成にすることで、未知のマルウェアがPCへ直接ダウンロードされることを防ぐ効果が期待できる。
比較
この問題のポイントは、受信データを個別に検査・削除することではなく、Webブラウザの実行環境そのものを内部PCから分離することです。したがって、IPsecによるカプセル化や実行ファイルの一律削除、不正コード検知時だけの送信制御では、設問が示すVDIの動作上の特徴を表していない。
選択肢ア
これは不正解だよ。IPsecは通信データを保護するためのカプセル化や暗号化に関する技術であり、Webブラウザをどの計算機上で実行するかを示すものではない。この選択肢だけでは、外部サイトのデータを内部PCから分離するVDIの効果を説明できない。
選択肢イ
これは不正解だよ。受信後に実行ファイルを削除する処理は、未知の形式やスクリプトなどを含む全ての危険要素を確実に除去する仕組みとは限らない。VDIの効果は個々のファイルを削除することではなく、ブラウザの実行環境をサーバ側に置く点にある。
選択肢ウ(正解)
これは正解だよ。WebブラウザをDMZのVDIサーバ上で実行し、内部ネットワークのPCには生成されたデスクトップ画面の画像データだけを送信する。外部サイトから取得した未知のマルウェアを、内部PCへ直接渡さずサーバ側にとどめられる。
選択肢エ
これは不正解だよ。不正なコード列が検知されない場合だけ送信する方式は、検知できない未知のマルウェアを防げるとは限らず、検査機能の精度にも依存する。設問のVDIは、検知結果による選別ではなく、ブラウザの実行場所を分離することで安全性を高める。
学習のポイント
VDIによる画面転送と、内部PCから実行データを隔離する考え方を理解する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和4年度春期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅰ 問14(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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