NWネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅰ

平成21年度秋期 ネットワークスペシャリスト 午前Ⅰ 問12

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

データベースの障害回復処理に関する記述のうち,適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    異なるトランザクション処理プログラムが,同一データベースを同時更新することによって生じる論理的な矛盾を防ぐために,データのブロック化が必要となる。
  2. イ
    システムが媒体障害以外の原因によって停止した場合,チェックポイントの取得以前に終了したトランザクションについての回復作業は不要である。
  3. ウ
    データベースの媒体障害に対して,バックアップファイルをリストアした後,ログファイルの更新前情報を使用してデータの回復処理を行う。
  4. エ
    トランザクション処理プログラムがデータベースの更新中に異常終了した場合には,ログファイルの更新後情報を使用してデータの回復処理を行う。
解き方のヒントを見る

データベース障害回復を考える視点

データベースの障害回復を整理するときは、障害の種類や処理の段階を個別に暗記するより、復旧後にデータの整合性をどの観点で確かめるかに注目し、その理由を順序立てて考えます。

この問題で問われていること

一つの観点として、障害の前後で処理結果や保存状態に食い違いが生じ得る場面を見つけ、回復の説明がその確認にどう結び付くかを問題文に沿って、落ち着いて整理しましょう。

視点

障害回復を検討する際は、処理の途中で中断された可能性と、復旧後に利用者から見えるデータの状態を結び付けて考えます。用語の暗記だけでなく、整合性を確認する観点を軸に整理しましょう。

確認ポイント

  • 障害発生時点で処理がどの段階にあったかを確認する
  • 復旧後にデータ間のつながりを確かめる観点を置く
  • 説明が処理の経過と確認対象を混同していないか見る
正解と解説を見る

正解

イ

解説

データベースの障害回復では、障害の種類とトランザクションの状態に応じて、回復作業の要否やログ情報の使い分けを判断する。

理由

媒体障害以外の停止では、チェックポイント以前に終了したトランザクションの更新は処理済みとして扱える。一方、異常終了した処理では更新の取消しが必要になる。

比較

媒体障害から復旧する場合はバックアップ復元後の更新反映、更新中の異常終了では未完了更新の取消しを行うため、ログの更新後情報と更新前情報を使い分ける。

選択肢ア

これは不正解だよ。同時更新による論理的な矛盾を防ぐのは、トランザクション間の排他制御やロックなどの処理であり、データをブロック化することではない。障害回復処理の説明として、同時実行制御の仕組みを挙げている点が適切でない。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。媒体障害以外の停止では、チェックポイント以前に正常終了したトランザクションの更新は、回復処理の対象として扱う必要がない。チェックポイント以後の処理や異常終了した処理を、ログに基づいて確認・回復する考え方と整合する。

選択肢ウ

これは不正解だよ。媒体障害ではバックアップを復元した後、復元時点以降の更新を反映するため、ログの更新後情報を用いる。更新前情報は、更新を取り消して元に戻す回復で使うため、この記述の向きが逆である。

選択肢エ

これは不正解だよ。更新中にトランザクションが異常終了した場合は、未完了の更新を取り消す必要がある。そのためログの更新前情報を用いるのが基本であり、更新後情報を使うとする記述は、媒体障害後の再実行に用いる考え方と取り違えている。

学習のポイント

チェックポイント、バックアップ、ログの更新前後情報の役割を区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成21年度秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅰ 問12(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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