DBデータベーススペシャリスト試験 午前Ⅰ

平成27年度春期 データベーススペシャリスト 午前Ⅰ 問26

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

コモディティ化の説明はどれか。

選択肢

  1. ア
    革新的な発明に基づいて,従来は市場に存在しなかった製品を開発し,市場に投入すること
  2. イ
    技術革新によって,後発製品が先発製品の市場を衰退させること
  3. ウ
    技術の成熟などによって,他社製品との差別化が価格以外の点で困難になること
  4. エ
    市場での価格競争を避けるために,他社製品とは異なる機能をもった製品を開発し,販売すること
解き方のヒントを見る

用語の目的と対象を見極める視点

経営戦略やマーケティングの用語は似た言葉が多く、名称の印象だけで判断すると取り違えやすい分野です。一つ一つの用語が何のために使われ、何を対象として扱う考え方なのかという観点に絞って整理すると、紛らわしい概念同士を区別しやすくなります。

この問題で問われていること

この問題では、用語の名称や響きではなく、その概念が本来どのような目的のために用いられ、何を対象として扱うものかという一点に注目して検討してください。目的と対象が自分の言葉で説明できるかを確かめることが判断の土台になります。

視点

この分野では、名前の一部が似ている用語や、同じ場面で使われる用語が数多くあります。区別するときは、名称から連想される印象に頼るのではなく、その概念が「何を達成するために使われるのか」と「何を対象として扱うのか」を自分の言葉で言い直してみることが有効です。言い直した内容が、問題で問われている記述と噛み合っているかを照らし合わせると、似た概念との違いが見えやすくなります。

確認ポイント

  • 問われている用語について、何のために使われる考え方なのかを自分の言葉で説明できるか確認する
  • その用語が扱う対象が何であるかを明確にし、記述の対象と噛み合っているか照らし合わせる
  • 名称や言葉の響きの印象だけで判断していないか、目的と対象の観点から見直す
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

コモディティ化とは、技術の成熟などによって製品の機能や品質が各社で似通い、価格以外の点で他社製品と差別化しにくくなる現象です。そのため正解はウです。この状態になると価格競争が起こりやすくなります。

理由

製品が普及して技術が成熟すると、どの企業も同程度の機能・品質の製品を作れるようになります。すると性能やデザインなど価格以外の点で違いを出すのが難しくなり、顧客は主に価格で製品を選ぶようになります。この状態がコモディティ化で、ウの「技術の成熟などによって,他社製品との差別化が価格以外の点で困難になること」に当たります。

比較

アは今までになかった製品で新しい市場を生み出す取組み、イは新技術を使った後発製品が既存の市場を置き換える現象(破壊的イノベーションに近い考え方)、エは価格競争を避けるために独自の機能で違いを出す差別化戦略の説明です。どれもコモディティ化とは別の概念で、特にエはコモディティ化への対応策といえる内容です。

選択肢ア

これは不正解だよ。革新的な発明に基づいて、これまで市場になかった製品を開発して投入するのは、新しい市場を生み出す取組み(プロダクトイノベーションや新市場の創造)の説明だよ。製品が新しくて独自性が高い段階の話だから、差別化が効かなくなって汎用品のようになるコモディティ化とは、むしろ逆の状態なんだ。

選択肢イ

これは不正解だよ。技術革新によって後発製品が先発製品の市場を衰退させるのは、新しい技術が既存の市場を置き換える現象で、いわゆる破壊的イノベーションに近い説明だよ。コモディティ化は、技術が成熟して製品同士の違いが小さくなる現象のことだから、後発製品が先発製品の市場を奪うことそのものを指す言葉ではないんだ。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。技術が成熟すると各社の製品の機能や品質が似てきて、性能やデザインなど価格以外の点で他社製品と差をつけるのが難しくなるんだ。その結果、顧客は主に価格で製品を選ぶようになり、価格競争が激しくなりやすいよ。この「価格以外の点での差別化が難しくなる」状態こそがコモディティ化だよ。

選択肢エ

これは不正解だよ。価格競争を避けるために、他社製品とは違う機能をもつ製品を開発して販売するのは、差別化戦略の説明だよ。コモディティ化は差別化が難しくなる状態のことだから、この選択肢はむしろ、コモディティ化で起こる価格競争を避けようとする企業の対応策にあたるんだ。用語の説明としては合わないよ。

学習のポイント

コモディティ化を、新市場の創造、破壊的イノベーション、差別化戦略と区別して理解すること。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成27年度春期 データベーススペシャリスト試験 午前Ⅰ 問26(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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