DBデータベーススペシャリスト試験 午前Ⅰ

平成22年度春期 データベーススペシャリスト 午前Ⅰ 問24

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

情報戦略の投資対効果を評価するとき,利益額を分子に,投資額を分母にして算出するものはどれか。

選択肢

  1. ア
    EVA
  2. イ
    IRR
  3. ウ
    NPV
  4. エ
    ROI
解き方のヒントを見る

投資評価指標の目的を見極める

情報化投資の評価指標は、名称が似ていても何を知るための指標かが異なります。各指標が投資判断のどの問いに答えるものなのかという一点に絞って整理し、問題の記述と照らし合わせて検討しましょう。

この問題で問われていること

問われているのは、個々の指標名を暗記しているかではなく、その指標が投資のどのような側面を評価するために使われるかを区別できるかです。問題の記述が求めている評価の目的を先に言葉にしてから指標と対応付けてください。

視点

経営指標は、投資判断で生じる問いに答えるための道具です。指標名や略語だけで覚えると、似た名前の指標どうしを取り違えやすくなります。学習するときは、それぞれの指標について「この指標を見ると何が分かるのか」を自分の言葉で一文にまとめておくと、区別がしやすくなります。そのうえで、問題が評価の目的をどう表現しているかを確かめ、自分でまとめた一文と照らし合わせて判断します。

確認ポイント

  • 問題の記述が、投資について何を知りたいと述べているかを自分の言葉で言い換えられるか
  • 各指標について「この指標で何が分かるか」を一文で説明できるか
  • 名称の印象ではなく、評価の目的が一致しているかで対応付けているか
正解と解説を見る

正解

エ

解説

利益額を投資額で割って投資の効率を表す指標はROIです。ROIは投資によって得られた利益を投資額と比較し、投資対効果を比率または百分率で評価する。

理由

ROI(Return on Investment)は投資対効果を示す指標で、利益額を分子、投資額を分母として、ROI=利益額÷投資額で算出する。利益額と投資額を同じ通貨単位で扱えば、結果は単位のない比率となり、百分率で示す場合は100を掛ける。

比較

EVAは資本コストを考慮した経済的付加価値、IRRはNPVをゼロにする割引率、NPVは将来キャッシュフローの現在価値から投資額などを差し引いた値です。したがって、単純な利益額と投資額の比率を求める設問にはROIが該当する。

選択肢ア

これは不正解だよ。EVAは経済的付加価値を表す指標で、利益から資本コストを差し引いて、企業が資本コストを上回る価値をどれだけ生み出したかを評価する。利益額を投資額で割る単純な投資対効果の指標ではない。

選択肢イ

これは不正解だよ。IRRは内部収益率であり、投資による将来キャッシュフローの現在価値と投資額の関係から、NPVがゼロになる割引率を求める指標である。利益額を投資額で割った比率そのものではない。

選択肢ウ

これは不正解だよ。NPVは正味現在価値を表し、将来得られるキャッシュフローを割引率で現在価値に換算したうえで、投資額などを差し引いて評価する。利益額を投資額で割る計算とは定義が異なる。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。ROIは投資対効果を表し、利益額を投資額で割って算出する。利益額と投資額を同じ通貨単位でそろえれば比率として比較でき、百分率で表す場合はその比率を100倍する。

学習のポイント

投資額に対してどれだけ利益を得たかを比率で測る指標を覚える。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成22年度春期 データベーススペシャリスト試験 午前Ⅰ 問24(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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