DBデータベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ

令和7年度秋期 データベーススペシャリスト 午前Ⅱ 問10

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

関係演算において,商演算と同等な結果が得られる演算の組合せはどれか。

選択肢

  1. ア
    直積演算と差演算と選択演算
  2. イ
    直積演算と射影演算と差演算
  3. ウ
    直積演算と射影演算と和演算
  4. エ
    直積演算と選択演算と和演算
解き方のヒントを見る

比較の前提をそろえて考える

演算を含む内容を検討するときは、比較の前提がそろっているかという一点に注目しましょう。見た目の似ている部分から判断を急がず、与えられた条件と自分で補った仮定を分けて整理することが手掛かりになります。

この問題で問われていること

まず、何を前提として検討するのかを短く言葉にしてみましょう。その前提が途中で変わっていないかを確かめると、用語や表現の印象に引きずられず、与えられた条件に沿って考えを整理しやすくなります。

視点

比較の前提とは、考える際に共通して置く条件のことです。与えられた条件と自分で補った仮定を区別し、同じ前提を保って検討する姿勢を意識しましょう。

確認ポイント

  • 検討の前提を言葉にできているか
  • 与えられた条件にない仮定を足していないか
  • 途中で比較の前提を変えていないか
正解と解説を見る

正解

イ

解説

正解はイです。商演算は、相手側の全要素と対応する候補を求めます。直積で必要な組を作り、差で不足組を求め、射影で不足のある候補を取り出して除外すれば、同等の結果が得られます。

理由

関係Rの属性をXとY、関係Sの属性をYとすると、商演算は R÷S=πX(R)−πX((πX(R)×S)−R) と表せます。πXは属性Xへの射影、×は直積、−は差です。まずπX(R)で候補を求め、Sとの直積で必要な組を作ります。その組からRを引くと、Rに存在しない不足組が残ります。不足組をXに射影し、元の候補から引くと、Sの全要素と対応する候補だけが残ります。

比較

アとイはいずれも直積と差を含みます。決定的な違いは、アには射影がなく、イには射影があることです。選択は条件に合う行を抽出しても属性を減らせないため、候補や不足組をXだけの関係にする射影の役割を担えません。差演算では両側の属性をそろえる必要があり、この点で射影が必要です。ウには差がなく、エには射影と差がないため、上記の処理を表せません。

選択肢ア

これは不正解だよ。直積演算と差演算と選択演算の組合せには、射影演算がありません。選択は条件に合う行を抽出しますが、属性を対象のXだけに絞ることはできません。商演算では候補と不足組をX上の関係にそろえて差を取る必要があるため、この組合せでは一般に同等の結果を得られません。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。直積演算と射影演算と差演算で、商演算を表現できます。射影で対象属性Xの候補を取り出し、直積で各候補とSの全要素との組を作ります。その組からRを引くと不足組が得られます。不足組をXに射影し、候補から除くことで、Sの全要素と対応するXだけが残ります。

選択肢ウ

これは不正解だよ。直積演算と射影演算と和演算の組合せには、差演算がありません。直積で必要な組を作り、射影で属性を絞ることはできますが、和演算は行を追加する演算です。必要な組の欠落を調べ、それがある候補を除外する処理を表せないため、商演算と一般に同等にはなりません。

選択肢エ

これは不正解だよ。直積演算と選択演算と和演算の組合せには、射影演算と差演算がありません。選択で条件に合う行を抽出しても、結果の属性をXだけに絞ることはできません。また、和演算で行を追加しても不足組のある候補を除外できず、商演算に必要な処理を表せません。

学習のポイント

選択は行を抽出し、射影は属性を絞るという違いと、商演算を不足のある候補の除外で表す考え方を学びましょう。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和7年度秋期 データベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ 問10(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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