DBデータベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ
令和5年度秋期 データベーススペシャリスト 午前Ⅱ 問16
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題

選択肢
- ア(問題の図表を参照)
- イ(問題の図表を参照)
- ウ(問題の図表を参照)
- エ(問題の図表を参照)
解き方のヒントを見る
隔離性水準変更の影響を整理する視点
隔離性水準の変更を考えるときは、どの観点の影響を問われているのかをまず見極めることが大切です。整合性の側面と性能の側面を混同せず、設問が求める向きの変化に注目して、一つの軸で筋道立てて検討しましょう。
この問題で問われていること
この問題で確認すべき観点は、隔離性水準を変更したときに、同時に動くトランザクション同士の見え方や待ち合いがどう変わるかを、変更の向きを取り違えずに一貫して追えているかどうかです。
視点
隔離性水準は、並行して実行されるトランザクションが、互いの途中の状態をどこまで意識せずに済むかを段階的に定めたものです。検討の際は、まず変更前と変更後の水準を明確にします。次に、その差が他のトランザクションとの関係にどう現れるかを一つの軸として考えます。さらに、整合性と性能のどちらに関する内容なのかを区別し、根拠となる定義に立ち返って判断しましょう。
確認ポイント
- 変更前と変更後の隔離性水準がそれぞれどれかを明確に把握したか
- 問われているのが整合性面の影響か性能面の影響かを区別したか
- 判断の根拠を暗記した印象ではなく各水準の定義に立ち返って確認したか
正解と解説を見る
正解
エ
解説
隔離性水準を高めると、ダーティリードなどで不整合なデータを読むトランザクションは減ります。その代わり、ロック待ちなどで並行性が下がり、単位時間あたりの処理件数も減ります。両方とも「減る」のエが正解です。
理由
隔離性水準を高めると、ダーティリード、ノンリピータブルリード、ファントムリードといった異常が順に防がれるので、不整合なデータを読むトランザクション数は減ります。ただし、そのためにロックを広い範囲で長く保持するなどの制御が必要になります。すると、他のトランザクションの待ちが増えて同時に実行できる処理が減り、単位時間に処理できるトランザクション数(スループット)も減ります。
比較
表の四つの選択肢は、「増える/減る」の組合せがすべて異なります。不整合な読込みは減り、処理件数も減るという両方の傾向を満たすのはエだけです。アは両方とも逆です。イは前半が逆で、ウは後半が逆になっています。
選択肢ア
これは不正解だよ。アは不整合な読込みも処理件数も「増える」という組合せです。隔離性水準を高めると、ダーティリードなどの異常が防がれるので、不整合なデータを読むトランザクションは減ります。また、ロック待ちが増えて並行性が下がるので、単位時間の処理件数も減ります。二つとも逆の傾向です。
選択肢イ
これは不正解だよ。イは不整合な読込みが「増える」、処理件数が「減る」という組合せです。後半の「減る」は、ロック待ちでスループットが下がるという傾向と合っています。しかし、隔離性を高めると異常な読込みは防がれるので、前半の「増える」が誤りです。
選択肢ウ
これは不正解だよ。ウは不整合な読込みが「減る」、処理件数が「増える」という組合せです。前半は正しい傾向です。しかし、隔離性を高めるにはロックなどの制御を強める必要があり、トランザクション同士の待ちが増えます。単位時間に処理できる件数は減るので、後半の「増える」が誤りです。
選択肢エ(正解)
これは正解だよ。隔離性水準を高めると、ダーティリード、ノンリピータブルリード、ファントムリードなどが防がれ、不整合なデータを読むトランザクションは減ります。一方で、ロックの範囲や保持時間が増えて待ちが生じ、並行性が下がるので、単位時間に処理できるトランザクション数も減ります。
学習のポイント
隔離性水準を上げると、データの整合性は高まる一方で並行性とスループットは下がります。このトレードオフを理解しておきましょう。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和5年度秋期 データベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ 問16(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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