AUシステム監査技術者試験 午前Ⅰ

令和6年度秋期 システム監査技術者 午前Ⅰ 問20

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

サービスマネジメントにおいて,中断したサービスを復旧させるときの目標を定めた指標に,RTO(目標復旧時間),RPO(目標復旧時点)及び RLO(目標復旧レベル)がある。RTO と RLO とを定めた例として,適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    サービスが中断する 3 時間前の時点の状態にデータを復旧し,利用者の 50%以上にサービスを提供できるようにする。
  2. イ
    サービスが中断する直前の状態にデータを復旧し,当日のサービス終了時刻を,サービスが中断していた時間だけ延長する。
  3. ウ
    サービスの中断から 1 時間以内に,中断する 1 時間前の時点の状態にデータを復旧する。
  4. エ
    サービスの中断から 1 日以内に,中断したサービスのうちの重要なサービスに限定してサービスを復旧する。
解き方のヒントを見る

復旧目標を比べる視点

各候補を覚えた用語として扱わず、復旧に関する指標が何を基準に時間や状態を捉えているかという一点に注目して、問題文の主語と目的を照合しましょう。名称の近さだけで判断せず、評価対象との対応を確認します。

この問題で問われていること

確認する中心点は、指標が示そうとしている対象と、目標を評価する基準が一致しているかです。似た表現でも、基準の置き方と問題文の目的に注目して読み分けます。説明全体がどの観点を中心にしているかも確かめましょう。

視点

指標を見比べるときは、名称の印象や数値の大小ではなく、誰の立場で、何を起点に、どの状態を目標として評価する概念なのかを整理します。

確認ポイント

  • 指標が測ろうとしている対象は何か
  • 時間や状態を評価する起点はどこか
  • 問題文の目的と指標の基準が対応しているか
正解と解説を見る

正解

エ

解説

RTOはサービス中断から復旧するまでの目標時間を示し、RLOは復旧対象とするサービスのレベルや範囲を示します。データをどの時点へ戻すかはRPOに当たります。

理由

RTOは中断後にサービスを復旧させるまでの目標時間、RPOは復旧時にどの時点のデータを確保するか、RLOはどの程度またはどの範囲のサービスを提供するかを表します。したがって、時間と提供範囲を組み合わせた記述がRTOとRLOの例になります。

比較

「中断する何時間前の状態に戻すか」という記述はデータの復旧時点なのでRPOに関する条件です。一方、「中断から何時間以内か」はRTO、「重要なサービスに限定する」などはRLOに関する条件として読み分けます。

選択肢ア

これは不正解だよ。サービス中断の3時間前の状態へデータを戻す条件は、復旧するデータ時点を示すRPOに当たります。また、利用者の50%以上に提供する条件はRLOですが、RTOに当たる復旧までの時間が定められていないため、RTOとRLOの例としては適切ではありません。

選択肢イ

これは不正解だよ。中断直前の状態にデータを復旧する条件はRPOを示しています。当日のサービス終了時刻を中断時間分だけ延長する記述は、復旧完了までの目標時間や提供するサービス範囲を定めたものではないため、RTOとRLOの組合せになっていません。

選択肢ウ

これは不正解だよ。中断から1時間以内に復旧する条件はRTOを表しますが、中断する1時間前の状態に戻すという条件はRPOです。利用者への提供範囲やサービスのレベルに関する条件がないため、RTOとRLOを定めた例には当たりません。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。サービスの中断から1日以内という条件は、復旧完了までの目標時間であるRTOを示します。また、重要なサービスに限定して復旧するという条件は、復旧対象とするサービスの範囲やレベルであるRLOを示しており、両方の指標を適切に定めています。

学習のポイント

RTO・RPO・RLOを、時間・データ時点・サービス範囲で区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和6年度秋期 システム監査技術者試験 午前Ⅰ 問20(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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