AUシステム監査技術者試験 午前Ⅰ

令和6年度秋期 システム監査技術者 午前Ⅰ 問5

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

Web アプリケーションサーバの信頼性に関する記述のうち,適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    コールドスタンバイ構成で稼働しているサーバに障害が発生した場合,サービスは中断しないが,トランザクションは継続できない。
  2. イ
    コールドスタンバイ構成で稼働しているサーバに障害が発生した場合,サービスは中断するが,トランザクションは継続できる。
  3. ウ
    セッションを共有しないクラスタ構成で 1 台のサーバに障害が発生した場合,サービスは継続できないが,トランザクションは継続できる。
  4. エ
    セッションを共有するクラスタ構成で 1 台のサーバに障害が発生した場合,サービス及びトランザクションは継続できる。
解き方のヒントを見る

信頼性を考えるための一つの視点

信頼性を評価するときは、表面的な印象ではなく、想定される利用状況でサービスが安定して役割を果たせるかを、観察対象と判断基準を分けて整理することが大切です。状況ごとの違いにも注目しましょう。

この問題で問われていること

この問題では、候補を個別に覚えようとせず、障害や負荷などの変化が起きたときに、サービスの継続性をどのような観点で確かめるかに焦点を置いて読み比べてください。前提条件もそろえて考えます。

視点

信頼性を整理する際は、通常時だけでなく、条件が変化した場面でも期待される役割を保てるかという観点を軸に、対象・状況・観測結果・判断基準の関係を切り分けます。

確認ポイント

  • 対象とするサービスの役割を、観測したい性質と混同していないか確認する。
  • 想定する状況や変化を置いたうえで、何を観察すれば判断できるか整理する。
  • 観測結果を評価する基準が、目的や利用者への影響と結び付いているか見直す。
正解と解説を見る

正解

エ

解説

Webアプリケーションサーバの信頼性は、障害発生時にサービスを続けられるかだけでなく、利用者のセッションや処理中のトランザクションを別サーバへ引き継げるかで決まります。

理由

コールドスタンバイでは、障害発生後に待機サーバを起動して切り替えるため、サービスの中断が生じます。また、障害前の処理状態をそのまま引き継げるとは限らず、トランザクションの継続も保証されません。

比較

セッションを共有するクラスタでは、1台に障害が発生しても別のサーバが同じセッション情報を利用できます。そのため、サービスを継続しながら、利用者の処理やトランザクションも継続できます。

選択肢ア

これは不正解だよ。コールドスタンバイでは、障害発生後に待機サーバを起動して切り替える必要があるため、サービスは通常いったん中断します。また、稼働系の処理状態を保持したまま切り替える構成ではないので、トランザクションも継続できません。

選択肢イ

これは不正解だよ。前半の「サービスは中断する」は、コールドスタンバイの切替に時間がかかる点と整合します。しかし、待機サーバへ処理中の状態を引き継ぐ仕組みではないため、後半の「トランザクションは継続できる」が誤りです。

選択肢ウ

これは不正解だよ。セッションを共有しないクラスタでは、別サーバが処理を引き継いでも利用者のセッション情報を利用できず、処理中のトランザクションを継続できません。一方、クラスタ内の別サーバによりサービス自体は継続できるため、前半も適切ではありません。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。セッションを共有するクラスタでは、1台のサーバに障害が発生しても、別のサーバが共有されたセッション情報を利用して処理を引き継げます。そのため、利用者向けのサービスだけでなく、処理中のトランザクションも継続できます。

学習のポイント

コールドスタンバイとセッション共有クラスタの違いを整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和6年度秋期 システム監査技術者試験 午前Ⅰ 問5(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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