AUシステム監査技術者試験 午前Ⅰ

令和3年度秋期 システム監査技術者 午前Ⅰ 問27

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

新しい事業に取り組む際の手法として,E.リースが提唱したリーンスタートアップの説明はどれか。

選択肢

  1. ア
    国・地方公共団体など,公共機関の補助金・助成金の交付を前提とし,事前に詳細な事業計画を検討・立案した上で,公共性のある事業を立ち上げる手法
  2. イ
    市場環境の変化によって競争力を喪失した事業分野に対して,経営資源を大規模に追加投入し,リニューアルすることによって,基幹事業として再出発を期す手法
  3. ウ
    持続可能な事業を迅速に構築し,展開するために,あらかじめ詳細に立案された事業計画を厳格に遂行して,成果の検証や計画の変更を最小限にとどめる手法
  4. エ
    実用最小限の製品・サービスを短期間で作り,構築・計測・学習というフィードバックループで改良や方向転換をして,継続的にイノベーションを行う手法
解き方のヒントを見る

比較軸をそろえて整理する

新規事業開発の手法を比べるときは、名称や印象だけで判断せず、各手法が主にどの段階の検討を支えるものかという一つの視点に注目しましょう。目的との対応を丁寧に見ます。

この問題で問われていること

各選択肢が示す活動と、手法を用いる場面の対応関係だけを読み取り、用語の知名度や説明の細部に引きずられず、同じ比較軸で見比べてください。判断を急がないことが大切です。

視点

手法を比較するときは、個別の名称や細かな手順を暗記するよりも、どのような検討場面で活用される考え方なのかを同じ基準で整理すると、説明同士の違いを落ち着いて捉えられます。

確認ポイント

  • 各選択肢が問う対象を、同じ比較軸で読み取れているか
  • 説明の中心が、手法の目的や適用場面に置かれているか
  • 名称の印象ではなく、文中の関係性を根拠にできるか
正解と解説を見る

正解

エ

解説

リーンスタートアップは、実用最小限の製品やサービスを短期間で提供し、構築・計測・学習の反復によって顧客の反応を確かめながら、改良や方向転換を行う手法です。

理由

リーンスタートアップでは、実用最小限の製品・サービスを早く作って市場に出し、利用者の反応や得られたデータを計測する。その学習結果を次の改良や方向転換に反映し、継続的に事業を発展させる。

比較

詳細な事業計画を最初に固めて変更を抑える方法や、公共機関の助成を前提とする方法、大規模な経営資源を投入して既存事業を再出発させる方法は、リーンスタートアップの中心的な特徴とは異なる。

選択肢ア

これは不正解だよ。公共機関の補助金や助成金を前提にし、詳細な事業計画を立案して公共性のある事業を始める説明であり、リーンスタートアップの特徴である小規模な試行、反応の計測、学習に基づく改善を示していない。

選択肢イ

これは不正解だよ。競争力を失った事業分野へ経営資源を大規模に追加投入し、リニューアルして基幹事業として再出発する手法の説明である。新規事業を小さく試して検証し、結果に応じて方向転換する考え方とは異なる。

選択肢ウ

これは不正解だよ。あらかじめ詳細に立案した事業計画を厳格に実行し、成果の検証や計画変更を最小限にする説明である。リーンスタートアップは、検証から学び、必要に応じて改良や方向転換を行うため、計画を固定する点が反対である。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。実用最小限の製品・サービスを短期間で作り、構築・計測・学習のフィードバックループを回しながら、得られた結果に基づいて改良や方向転換を行うという、リーンスタートアップの基本的な進め方を説明している。

学習のポイント

MVPと構築・計測・学習のフィードバックループを結び付けて理解する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和3年度秋期 システム監査技術者試験 午前Ⅰ 問27(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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