AUシステム監査技術者試験 午前Ⅰ

令和2年度10月 システム監査技術者 午前Ⅰ 問24

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

SOA の説明はどれか。

選択肢

  1. ア
    会計,人事,製造,購買,在庫管理,販売などの企業の業務プロセスを一元管理することによって,業務の効率化や経営資源の全体最適を図る手法
  2. イ
    企業の業務プロセス,システム化要求などのニーズと,ソフトウェアパッケージの機能性がどれだけ適合し,どれだけかい離しているかを分析する手法
  3. ウ
    業務プロセスの問題点を洗い出して,目標設定,実行,チェック,修正行動のマネジメントサイクルを適用し,継続的な改善を図る手法
  4. エ
    利用者の視点から業務システムの機能を幾つかの独立した部品に分けることによって,業務プロセスとの対応付けや他ソフトウェアとの連携を容易にする手法
解き方のヒントを見る

考え方の目的に着目して区別する

システム構築に関する考え方は、名称や手法の細部よりも、それが何の課題を解決するために生まれたのかという目的で整理すると区別しやすくなります。各項目がどの目的に対応しているかを自分の言葉で言い直してから判断しましょう。

この問題で問われていること

問われている考え方が、品質・コスト・期間・変化への対応など、どのような観点の課題に対処するためのものかを意識することが重要です。似た用語どうしでも目的が異なれば区別できるため、目的の違いに注目して検討します。

視点

システム構築の分野には多くの考え方や用語があり、表面的な言葉が似ているものも少なくありません。こうした用語を学ぶときは、手順や特徴を暗記するよりも先に、その考え方がなぜ必要とされたのか、従来のどのような困りごとを解消しようとしたのかという目的を押さえておくと整理しやすくなります。目的が明確になれば、ほかの特徴はその目的を達成するための手段として位置づけて理解できます。

確認ポイント

  • 問われている考え方が、そもそも何を解決するために用いられるものかを自分の言葉で一文にまとめられるか確認する
  • その目的が、構築のどの関係者にとっての課題を解消するものなのかを意識して整理できているか確認する
  • 似た名称の用語と混同していないか、目的の違いという一つの観点だけで比べて区別できるか確認する
正解と解説を見る

正解

エ

解説

SOA(サービス指向アーキテクチャ)は、業務システムの機能を利用者の視点で独立した部品(サービス)に分け、組み合わせてシステムを構成する考え方だよ。業務プロセスとの対応付けや他ソフトウェアとの連携がしやすくなるから、正解はエだね。

理由

SOAは Service Oriented Architecture の略だよ。業務上ひとまとまりの意味を持つ機能を独立したサービスとして部品化し、それらを組み合わせてシステムを作るんだ。サービスが業務の単位に対応するので業務プロセスとの対応付けがしやすく、標準的なインタフェースを通じて他のソフトウェアとも連携しやすい。エの説明はこの特徴とぴったり合っているよ。

比較

アは基幹業務を統合して一元管理するERP、イはニーズとパッケージ機能の適合・かい離を分析するフィットアンドギャップ分析、ウはPDCAサイクルで業務プロセスを継続的に改善するBPMの説明だよ。どれも業務管理や分析の手法で、システムの機能を部品化して構成するというSOAの考え方とは違うね。

選択肢ア

これは不正解だよ。会計・人事・製造・購買・在庫管理・販売などの業務プロセスを一元管理して、業務の効率化や経営資源の全体最適を図るのはERP(Enterprise Resource Planning)の説明だね。SOAは業務システムの機能をサービスという独立した部品に分けて連携させる考え方で、一元管理による統合そのものを指すものではないよ。

選択肢イ

これは不正解だよ。業務プロセスやシステム化要求などのニーズと、ソフトウェアパッケージの機能がどれだけ適合(フィット)し、どれだけかい離(ギャップ)しているかを分析するのはフィットアンドギャップ分析だよ。パッケージを導入するときの検討手法であって、機能をサービス単位の部品として構成するSOAとは別のものなんだ。

選択肢ウ

これは不正解だよ。業務プロセスの問題点を洗い出し、目標設定・実行・チェック・修正行動というPDCAのマネジメントサイクルを回して継続的に改善する手法は、BPM(ビジネスプロセスマネジメント)の説明に当たるよ。業務を管理・改善する手法なので、システムの機能を独立した部品に分けるSOAの説明ではないね。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。SOA(Service Oriented Architecture:サービス指向アーキテクチャ)は、業務システムの機能を利用者の視点で意味のある独立した部品(サービス)に分け、それらを組み合わせてシステムを構成する考え方だよ。サービスが業務の単位に対応するので業務プロセスとの対応付けがしやすく、他のソフトウェアとの連携も容易になるんだ。

学習のポイント

SOA・ERP・フィットアンドギャップ分析・BPM(PDCA)の定義の違いを区別しよう。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和2年度10月 システム監査技術者試験 午前Ⅰ 問24(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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