AUシステム監査技術者試験 午前Ⅰ

平成29年度春期 システム監査技術者 午前Ⅰ 問26

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

事業戦略のうち,浸透価格戦略に該当するものはどれか。

選択肢

  1. ア
    売上高をできるだけ維持しながら,製品や事業に掛けるコストを徐々に引き下げていくことによって,短期的なキャッシュフローの増大を図る。
  2. イ
    事業を分社化し,その会社を売却することによって,投下資金の回収を図る。
  3. ウ
    新規事業に進出することによって,企業を成長させ,利益の増大を図る。
  4. エ
    低価格戦略と積極的なプロモーションによって,新製品のマーケットシェアの増大を図る。
解き方のヒントを見る

価格設定方針を見分ける視点

価格設定方針を比較するときは、名称や印象だけで判断せず、企業が何を基準に意思決定し、どのような目的と制約のもとで価格を定めようとしているかに注目し、丁寧に見ましょう。

この問題で問われていること

この問題では、各記述が示す価格の決め方そのものを追うのではなく、意思決定の出発点と、判断を左右する条件が一貫しているかを確認し、表現の細部に引きずられないように整理します。

視点

方針を区別する際は、①判断の起点、②達成したい目的、③考慮する制約、の関係を同じ枠組みで読み取り、記述がどの観点を中心にしているかを整理します。

確認ポイント

  • 価格を決める際の判断の起点を確認する
  • 目的と判断基準が混同されていないか整理する
  • 記述全体で判断の軸が一貫しているか確認する
正解と解説を見る

正解

エ

解説

浸透価格戦略は、新製品の導入時などに低い価格設定と販売促進を組み合わせ、需要を喚起して市場シェアの拡大を目指す戦略です。

理由

浸透価格戦略は、新製品を市場に普及させるため、比較的低い価格設定と積極的なプロモーションを組み合わせ、マーケットシェアの拡大を目指す方法です。

比較

売上を維持してコスト削減や資金回収を重視する戦略、事業を売却する戦略、新規事業へ進出する戦略は、それぞれ目的が異なります。

選択肢ア

これは不正解だよ。売上高を維持しつつコストを段階的に下げ、短期のキャッシュフローを増やす内容は、既存事業からの回収を重視する収穫型の考え方です。新製品を低価格で普及させて市場シェアを広げる浸透価格戦略の説明ではありません。

選択肢イ

これは不正解だよ。事業を分社化して売却し、投下資金を回収する内容は、事業から撤退・整理するための売却、すなわち事業の切離しに当たる考え方です。新製品の販売価格を用いて市場への浸透を図る戦略とは目的が異なります。

選択肢ウ

これは不正解だよ。新規事業への進出によって企業の成長と利益増大を目指す内容は、事業領域を広げる成長・多角化の方向を示しています。新製品を低価格で市場に普及させる価格戦略そのものを説明していないため、浸透価格戦略には該当しません。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。低価格戦略と積極的なプロモーションを組み合わせ、新製品のマーケットシェアを増やそうとする内容は、導入時に需要を喚起して市場への浸透を図る浸透価格戦略の定義に一致します。

学習のポイント

価格設定とプロモーションを市場拡大の目的と結び付けて理解する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成29年度春期 システム監査技術者試験 午前Ⅰ 問26(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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