AUシステム監査技術者試験 午前Ⅰ
平成28年度春期 システム監査技術者 午前Ⅰ 問12
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題


選択肢
- アAES
- イElGamal 暗号
- ウRSA
- エ楕円曲線暗号
解き方のヒントを見る
鍵の扱い方で暗号方式を見分ける
暗号方式を区別するときは、名称や用途の印象だけで判断せず、暗号化する側と復号する側がそれぞれどの鍵を使い、その鍵を誰が保持し誰に渡すのかという一つの観点に絞って、問題の内容を自分の理解と照らし合わせてみましょう。
この問題で問われていること
この問題で意識したいのは、暗号化に使う鍵と復号に使う鍵がどのような関係にあるかという点です。各方式について、その関係が秘密にすべき情報の範囲や鍵を相手に届ける手間にどう影響するかを、自分の言葉で説明できるか確かめましょう。
視点
暗号方式の違いは、アルゴリズムの細部よりも鍵の扱いに表れます。まず暗号化に使う鍵と復号に使う鍵を別々に書き出してみましょう。次に、両者の関係と、それぞれの鍵を知ってよい人の範囲を簡単な図にすると整理しやすくなります。方式名を暗記するのではなく、この対応を自分で組み立て直せるかを重視してください。
確認ポイント
- 暗号化に使う鍵と復号に使う鍵の関係を、方式ごとに自分で書き出せるか
- それぞれの鍵を知ってよい人の範囲を、送信者・受信者・第三者に分けて整理できるか
- 鍵を相手に届ける際に生じる手間や危険を、その鍵の関係から説明できるか
正解と解説を見る
正解
ア
解説
AESは暗号化と復号に同じ鍵を使う共通鍵暗号方式です。ElGamal暗号、RSA、楕円曲線暗号は、いずれも公開鍵と秘密鍵の組を使う公開鍵暗号方式です。したがって正答はアです。
理由
共通鍵暗号方式は、暗号化と復号に同じ秘密の鍵を使います。AESは米国NISTが標準化したブロック暗号で、ブロック長は128ビット、鍵長は128・192・256ビットから選べます。送信側と受信側が同じ鍵を共有して使うので、共通鍵暗号方式に当たります。
比較
ElGamal暗号は離散対数問題、RSAは大きな数の素因数分解、楕円曲線暗号は楕円曲線上の離散対数問題を解く難しさを安全性の根拠にしています。3つとも、公開鍵で暗号化し、対になる秘密鍵で復号する公開鍵暗号方式です。共通鍵暗号方式にはAESのほかにDESやCamelliaなどがあります。まとめて覚えておくと、分類を問う問題に対応しやすくなります。
選択肢ア(正解)
これは正解だよ。AESは米国NISTがDESの後継として標準化したブロック暗号だよ。暗号化と復号に同じ秘密鍵を使う共通鍵暗号方式なんだ。ブロック長は128ビットで、鍵長は128・192・256ビットから選べるよ。置換や転置などの処理を何ラウンドも繰り返して暗号化するよ。設問の「共通鍵暗号方式」に当てはまるね。
選択肢イ
これは不正解だよ。ElGamal暗号は、離散対数問題を解く難しさを安全性の根拠にした公開鍵暗号方式だよ。受信者が公開した公開鍵で暗号化し、対になる秘密鍵を持つ受信者だけが復号できる仕組みなんだ。暗号化と復号に同じ鍵を共有して使う共通鍵暗号方式ではないよ。
選択肢ウ
これは不正解だよ。RSAは、大きな合成数を素因数分解する難しさを安全性の根拠にした代表的な公開鍵暗号方式だよ。暗号化には公開鍵を、復号には対になる秘密鍵を使うので、暗号化と復号の鍵は別々なんだ。デジタル署名にも使われるけど、共通鍵暗号方式ではないよ。
選択肢エ
これは不正解だよ。楕円曲線暗号は、楕円曲線上の離散対数問題を解く難しさを安全性の根拠にした公開鍵暗号方式だよ。RSAより短い鍵長で同じくらいの安全性が得られるとされているんだ。公開鍵と秘密鍵の組を使う方式なので、同じ鍵で暗号化と復号をする共通鍵暗号方式ではないよ。
学習のポイント
代表的な暗号方式の名前を、共通鍵暗号方式と公開鍵暗号方式に正しく分類できるようにする。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成28年度春期 システム監査技術者試験 午前Ⅰ 問12(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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