AUシステム監査技術者試験 午前Ⅰ
平成27年度春期 システム監査技術者 午前Ⅰ 問10
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア衝突発生時の再送動作によって,衝突の頻度が増すとスループットが下がる。
- イ送信要求が発生したステーションは,共通伝送路の搬送波を検出してからデータを送信するので,データ送出後の衝突は発生しない。
- ウハブによって複数のステーションが分岐接続されている構成では,衝突の検出ができないので,この方式は使用できない。
- エフレームとしては任意長のビットが直列に送出されるので,フレーム長がオクテットの整数倍である必要はない。
解き方のヒントを見る
CSMA/CDの理解を深める確認視点
CSMA/CDを学ぶときは、個別の語句を暗記する前に、通信の場面ごとに何を前提として説明しているかを整理し、用語の関係と記述の範囲を落ち着いて丁寧に照合しましょう。
この問題で問われていること
選択肢を読む際は、説明が扱っている通信段階と、その段階で確認すべき条件が対応しているかという一点に絞り、細かな表現の印象だけで判断しないよう、丁寧に確認しましょう。
視点
方式の説明を読むときは、記述がどの段階を対象にし、その記述が置く前提条件と自然につながっているかを一つの軸で整理します。語句を単独で覚えず、文全体の関係を確認する姿勢が大切です。
確認ポイント
- 各記述が、通信のどの場面を説明対象にしているかを確認する
- 場面の説明と、そこで置かれている前提条件が混同されていないかを見る
- 用語の印象ではなく、同じ観点で記述同士を比較できるかを確かめる
正解と解説を見る
正解
ア
解説
CSMA/CDは、送信前に搬送波を確認し、送信中に衝突を検出した場合は送信を中止して再送する方式です。衝突や再送が増えるほどデータ転送に使える時間が減るため、スループットとの関係で記述を判断する。
理由
CSMA/CDでは、通信路が空いていることを確認して送信を始めても、伝搬遅延などにより送信中に衝突が起こることがある。衝突時は再送が必要になり、衝突頻度が高いほど待機や再送に時間を使うため、スループットは低下する。
比較
各選択肢は、衝突が送信後にも起こり得るか、ハブ接続で衝突検出が可能か、フレーム長に単位上の制約があるかを確認すると判断できる。送信前の搬送波検出だけで全ての衝突を防げるわけではありません。
選択肢ア(正解)
これは正解だよ。CSMA/CDでは、衝突を検出すると送信を中止し、待ち時間を置いた後に再送する。衝突が頻発すると、再送や待機に通信時間が使われ、実際にデータを運べる時間が減る。その結果、通信路のスループットが低下するので、この記述は適切である。
選択肢イ
これは不正解だよ。送信要求が発生したステーションが搬送波を検出してから送信するのは正しいが、それだけでデータ送出後の衝突が発生しないとはいえない。伝搬遅延などにより、複数のステーションが送信中に衝突する可能性があるためである。
選択肢ウ
これは不正解だよ。ハブで複数のステーションを分岐接続する構成でも、通信路は共有されており、半二重通信ではCSMA/CDを利用できる。したがって、ハブ接続では衝突の検出ができず、この方式は使用できないとする説明は誤りである。
選択肢エ
これは不正解だよ。ビットが直列に送出されることは、フレーム長が任意のビット数でよいことを意味しない。フレームはオクテットを単位として扱われるため、フレーム長はオクテットの整数倍である必要がある。「必要はない」とする後半が誤りである。
学習のポイント
搬送波検出だけでなく、衝突検出と再送まで含めて理解する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成27年度春期 システム監査技術者試験 午前Ⅰ 問10(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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