AUシステム監査技術者試験 午前Ⅰ

平成27年度春期 システム監査技術者 午前Ⅰ 問4

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

スーパスカラの説明として,適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    処理すべきベクトルの長さがベクトルレジスタよりも長い場合,ベクトルレジスタ長の組に分割して処理を繰り返す方式である。
  2. イ
    パイプラインを更に細分化することによって,高速化を図る方式である。
  3. ウ
    複数のパイプラインを用い,同時に複数の命令を実行可能にすることによって,高速化を図る方式である。
  4. エ
    命令語を長く取り,一つの命令で複数の機能ユニットを同時に制御することによって,高速化を図る方式である。
解き方のヒントを見る

方式の違いを見分ける視点

ある方式を学ぶときは、まず説明文の主語と前提を確認し、どの範囲の話をしているかを整理したうえで、複数の記述を同じ基準で読み比べましょう。用語の印象だけで判断せず、書かれている関係を丁寧に確かめることが大切です。

この問題で問われていること

各記述について、説明の前提と対象が途中で変わっていないかを確かめ、文中で述べられた関係と結論の範囲が無理なく対応しているかを、一つの軸で読み比べることに集中してください。

視点

複数の処理を扱う方式を比較するときは、用語の響きや性能の印象から判断せず、どの対象を、どの前提で、どの粒度まで説明しているかを整理します。記述同士を同じ基準で読み、説明の対象と結論の範囲がずれていないかを確かめると、理解の軸を保ちやすくなります。

確認ポイント

  • 記述の主語と前提を先に確認する
  • 説明の対象と結論の範囲を分けて読む
  • 各記述を同じ基準で比較し、根拠のない補完を避ける
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

スーパスカラは、複数の命令実行パイプラインや機能ユニットを備え、命令の依存関係が許す範囲で複数命令を同時に実行して処理を高速化する方式です。

理由

スーパスカラ方式では、複数のパイプラインを用意し、同じクロックの中で複数の命令を並行して実行できる。したがって、単一の命令を細かく分割するのではなく、命令レベルの並列性を利用する点が特徴です。

比較

ベクトルレジスタ長に合わせたデータ分割はベクトル処理、パイプライン段数を増やす方法はスーパパイプライン、長い命令語で複数機能ユニットを制御する方法はVLIWに該当する。

選択肢ア

これは不正解だよ。これはベクトル処理で、ベクトルレジスタに入り切らないデータをレジスタ長ごとの単位に分けて処理する考え方を述べている。スーパスカラは、ベクトルの長さではなく、複数の命令を並列に実行できる構成に着目する方式である。

選択肢イ

これは不正解だよ。パイプラインを更に細分化して処理段階を増やし、動作周波数や処理の重なりを利用する方式はスーパパイプラインである。スーパスカラの中心的な特徴は、パイプラインの細分化ではなく、複数の命令を並行して実行することである。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。スーパスカラは複数のパイプラインを備え、命令間に実行上の依存関係がない場合などに、複数の命令を同時に実行可能にする方式である。これにより、命令レベルの並列性を利用して処理の高速化を図る。

選択肢エ

これは不正解だよ。一つの長い命令語に複数の操作を組み込み、複数の機能ユニットを同時に制御する方式はVLIWである。スーパスカラは、長い命令語を前提にするのではなく、プロセッサ側が複数命令を並列実行する構成を持つ。

学習のポイント

スーパスカラと類似する高速化方式の違いを整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成27年度春期 システム監査技術者試験 午前Ⅰ 問4(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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