AUシステム監査技術者試験 午前Ⅰ

平成26年度春期 システム監査技術者 午前Ⅰ 問23

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

業務プロセスを可視化する手法としてUMLを採用した場合の活用シーンはどれか。

選択肢

  1. ア
    対象をエンティティとその属性及びエンティティ間の関連で捉え,データ中心アプローチの表現によって図に示す。
  2. イ
    データの流れによってプロセスを表現するために,データの発生,吸収の場所,蓄積場所,データの処理をデータの流れを示す矢印でつないで表現する。
  3. ウ
    複数の観点でプロセスを表現するために,目的に応じたモデル図法を使用し,オブジェクトモデリングのために標準化された記述ルールで表現する。
  4. エ
    プロセスの機能を網羅的に表現するために,一つの要件に対して発生する事象を条件分岐の形式で記述する。
解き方のヒントを見る

業務可視化の活用場面を考える

手法名や個別の表現を暗記するのではなく、まず、業務を可視化する目的、確認したい対象、利用する人、活用後に進めたい検討を整理し、設問が示す状況との関係を考えましょう。

この問題で問われていること

一つの観点として、可視化によって何を共有・把握・検討したいのかを、業務の対象範囲、関係者、利用するタイミングに結び付け、設問中の目的から読み取ることに集中してください。

視点

活用場面を判断するときは、作成物の名称よりも、業務上のどの認識をそろえ、どのような検討を支えるために使うのかという目的に注目します。

確認ポイント

  • 設問が示す可視化の目的を一文で言い換える
  • 対象となる業務の範囲と関係者を確認する
  • 現状把握・共有・改善のどこに重心があるかを見る
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

UMLは、オブジェクトモデリングのために標準化された記述ルールであり、目的に応じた複数のモデル図を使って構造やプロセスを表現できる。したがって、複数の観点から業務プロセスを可視化する説明が適切です。

理由

UMLは、オブジェクト指向の分析・設計で利用される標準化されたモデリング言語です。目的に応じて複数の図法を使い分け、システムの構造や振る舞い、業務の流れなどを異なる観点から可視化できる。

比較

アはエンティティ、属性、関連を中心に表すデータ中心アプローチで、ER図の説明です。イはデータの発生源、処理、蓄積、流れを表すDFDの説明です。エは事象を条件分岐で記述する方法であり、UMLの活用場面を一般的に説明したものではありません。

選択肢ア

これは不正解だよ。エンティティと属性、エンティティ間の関連を中心にデータを表現する説明は、データ中心アプローチやER図に該当する。UMLはこのようなデータ構造だけに限定されず、目的に応じて複数のモデル図で構造や振る舞いを表現する。

選択肢イ

これは不正解だよ。データの発生場所、吸収場所、蓄積場所、処理を矢印で結び、データの流れを表す説明はDFDの特徴である。DFDはデータフローを示す図法であり、UMLを用いた業務プロセスの一般的な活用場面そのものではない。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。UMLはオブジェクトモデリングのために標準化された記述ルールであり、目的に応じたモデル図を使い分けて、システムや業務を複数の観点から表現できる。この説明はUMLの性質と活用方法に一致している。

選択肢エ

これは不正解だよ。一つの要件に対して発生する事象を条件分岐の形式で記述する説明は、条件分岐を用いた機能整理の方法を示している。UMLの特徴は、条件分岐だけでなく、目的に応じた標準的な複数のモデル図を利用する点にある。

学習のポイント

UMLとER図、DFD、条件分岐表現の違いを、対象と表現目的から整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成26年度春期 システム監査技術者試験 午前Ⅰ 問23(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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