AUシステム監査技術者試験 午前Ⅰ
平成25年度春期 システム監査技術者 午前Ⅰ 問26
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア市場成長率が高く,相対的市場占有率が高い事業
- イ市場成長率が高く,相対的市場占有率が低い事業
- ウ市場成長率が低く,相対的市場占有率が高い事業
- エ市場成長率が低く,相対的市場占有率が低い事業
解き方のヒントを見る
資源配分の観点を整理する
各選択肢を個別の用語暗記で判断せず、事業を評価する際に何を見て、どの時間軸で、経営資源の配分判断へどうつなげる説明なのかを読み分ける視点を持ちましょう。説明の目的と役割の関係を、同じ基準で丁寧に比べてください。
この問題で問われていること
確認の中心は、各説明が示す事業の位置づけそのものではなく、評価結果を経営上の資源配分や優先順位づけに結び付ける観点を一貫して保っているかです。表現の細部より、説明の目的と判断へのつながりを確認しましょう。
視点
文章を読むときは、対象の状態を述べている部分と、その情報を意思決定に使う部分を分けて整理し、説明全体の目的がぶれていないかを確認します。
確認ポイント
- 説明の主語が何を評価・整理しているかを確認する
- 評価の結果がどのような経営判断に結び付く説明かを読む
- 状態の説明と判断への利用が同じ観点でつながっているかを確かめる
正解と解説を見る
正解
ウ
解説
PPMでは、市場成長率が低く相対的市場占有率が高い事業は、追加投資の必要性が比較的小さく、安定した資金を生み出しやすい。したがって、その資金が成長事業への投資原資となる。
理由
市場成長率が低い成熟市場では、大規模な成長投資を継続する必要性が比較的小さい。一方、相対的市場占有率が高い事業は競争上の優位性を持ち、安定した売上や利益を得やすい。そのため、事業内に資金を蓄えやすく、他の事業への投資資金を供給する役割を担う。
比較
市場成長率が高い事業は、設備・販売網・研究開発などへの投資が必要になりやすく、資金を使う側になりやすい。相対的市場占有率が低い事業は収益力や競争上の優位性が十分でない可能性があるため、投資用資金の源泉とは考えにくい。
選択肢ア
これは不正解だよ。市場成長率が高く、相対的市場占有率も高い事業は、競争上は有力でも、成長市場で地位を維持・拡大するための投資が必要になりやすい。したがって、他事業への投資資金を生み出す源泉ではなく、資金を投入する対象として捉える。
選択肢イ
これは不正解だよ。市場成長率が高い事業は、事業規模の拡大や競争力の確保に向けた資金需要が大きくなりやすい。さらに相対的市場占有率が低いため、安定した収益によって投資資金を供給する事業とはいえず、投資の成否を見極める対象に当たる。
選択肢ウ(正解)
これは正解だよ。市場成長率が低い成熟市場では大規模な追加投資の必要性が比較的小さく、相対的市場占有率が高い事業は競争優位によって安定した利益を得やすい。そのため、事業が生み出した資金を、成長事業などへの投資に回す資金源と位置付けられる。
選択肢エ
これは不正解だよ。市場成長率が低いため資金需要は大きくなりにくいものの、相対的市場占有率も低いので、競争優位や収益力が十分とは限らない。したがって、安定的に余剰資金を生み出して投資原資を供給する事業とは判断できない。
学習のポイント
PPMの二軸と、各事業の資金需要・資金創出力の関係を理解する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成25年度春期 システム監査技術者試験 午前Ⅰ 問26(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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