AUシステム監査技術者試験 午前Ⅰ
平成24年度春期 システム監査技術者 午前Ⅰ 問15
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アサイト運営者はサイト内の SSL で保護された Web ページに共通鍵を公開し,利用者は電子メールで送信するデータをその共通鍵で暗号化する。
- イサイト運営者はサイト内の SSL で保護された Web ページにサイト運営者の公開鍵を公開し,利用者は電子メールで送信するデータをその公開鍵で暗号化する。
- ウサイト運営者はサイト内の SSL で保護された Web ページに利用者の公開鍵を公開し,利用者は電子メールで送信するデータをその公開鍵に対応する秘密鍵で暗号化する。
- エサイト運営者はサイト内の認証局で利用者の公開鍵を公開し,利用者は電子メールで送信するデータをその公開鍵に対応する秘密鍵で暗号化する。
解き方のヒントを見る
電子メールの機密性を考える視点
電子メールの機密性を検討するときは、通信のどの段階で情報が保護されるのかに注目し、送信者・受信者・経路の関係を整理して、仕組みの役割を落ち着いて確認しましょう。
この問題で問われていること
この問題では、機密性という目的と、保護が及ぶ範囲を結び付けて考えることに集中してください。誰に対して情報を隠したいのかという観点で、各説明を丁寧に読み比べます。
視点
機密性を整理する際は、情報を見られたくない相手と、保護が働く場面の対応関係に注目します。用語の印象ではなく、守られる対象と範囲を丁寧に捉えましょう。
確認ポイント
- 機密性が守ろうとする情報の範囲を確認する
- 保護の対象となる相手や場面を整理する
- 説明が目的と範囲の両方に整合するか確かめる
正解と解説を見る
正解
イ
解説
正答はイ。サイト運営者の公開鍵で利用者が暗号化すれば、対応する秘密鍵を管理するサイト運営者だけが電子メールの機密データを復号できる。
理由
電子メールの送信先であるサイト運営者だけに内容を読ませるには、サイト運営者を受信者として扱う必要がある。公開鍵で暗号化し、対応する秘密鍵で復号する構成なら、秘密鍵を保持する受信者だけがデータを復元できる。
比較
共通鍵を公開すると第三者も復号でき、利用者の秘密鍵で暗号化する方法は機密性ではなく署名に近い。認証局を利用しても、受信者の公開鍵で暗号化するという鍵の役割自体は変わらない。
選択肢ア
これは不正解だよ。共通鍵暗号では、暗号化と復号に同じ鍵を使うため、利用者へ渡す鍵を公開すると、第三者もその鍵を入手してデータを復号できる。SSLで保護されたWebページから配布しても、共通鍵自体を公開する設計では、電子メールの機密性を維持できない。
選択肢イ(正解)
これは正解だよ。サイト運営者の公開鍵は利用者に公開してよく、利用者はその鍵で電子メールのデータを暗号化する。暗号化したデータは、対応する秘密鍵を管理するサイト運営者だけが復号できるため、不特定の第三者に内容を読まれず、機密性を確保できる。
選択肢ウ
これは不正解だよ。利用者の公開鍵と、それに対応する利用者の秘密鍵を使う組合せは、サイト運営者に送る機密データを受信者だけが読める構成になっていない。秘密鍵で暗号化する操作は、公開鍵で確認できる署名の考え方に近く、内容を秘密にする目的の鍵の使い方とは異なる。
選択肢エ
これは不正解だよ。認証局で公開鍵を扱っていても、利用者が自分の公開鍵に対応する秘密鍵でデータを暗号化する点は変わらない。認証局は公開鍵と主体の対応を保証する役割であり、暗号化に使う鍵の選択を正しくするものではない。機密性には受信者側の秘密鍵で復号できる組合せが必要である。
学習のポイント
公開鍵と秘密鍵の役割の違いと、機密性を実現する鍵の使い方を学ぶ。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成24年度春期 システム監査技術者試験 午前Ⅰ 問15(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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