AUシステム監査技術者試験 午前Ⅰ

平成23年度特別 システム監査技術者 午前Ⅰ 問25

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

受注管理システムにおける要件のうち,非機能要件に該当するものはどれか。

選択肢

  1. ア
    顧客から注文を受け付けるとき,与信残金額を計算し,結果がマイナスになった場合は,入力画面に警告メッセージを表示すること
  2. イ
    受注管理システムの稼働率を決められた水準に維持するために,障害発生時は半日以内に回復できること
  3. ウ
    受注を処理するとき,倉庫に在庫がある商品はリアルタイムで自動的に在庫引当を行うこと
  4. エ
    出荷できる商品は,顧客から受注した情報を受注担当者がシステムに入力し,営業管理者が受注承認入力を行ったものに限ること
解き方のヒントを見る

要件分類を考える確認視点

受注管理に関する要件を整理するときは、個別の言葉だけで判断せず、誰が何の目的で利用し、業務のどの場面に関わる情報かという関係を一つの軸として丁寧に確認しましょう。

この問題で問われていること

各記述を読んだら、まずその内容が業務上のどの目的や利用場面に結び付いているかを捉え、機能の細部や表現の印象ではなく、要件同士の役割の違いに注目して整理してください。

視点

要件を分類する際は、用語の見た目や具体例の多さに引きずられず、利用者・目的・業務上の位置付けのつながりを確認します。複数の観点が混ざる記述では、中心となる役割を一つに絞って考えると整理しやすくなります。

確認ポイント

  • 利用者と目的の関係が一貫しているか
  • 業務のどの場面に関係する記述か
  • 分類の根拠が役割に基づいているか
正解と解説を見る

正解

イ

解説

非機能要件は、注文や在庫などの業務処理の手順ではなく、システムの性能、可用性、信頼性、保守性など、サービスの品質や運用条件を定める要件です。

理由

障害発生時に半日以内で回復できるという条件は、注文をどのように処理するかではなく、システムをどの程度継続利用できるかに関する可用性・復旧性の要件です。

比較

与信計算、警告表示、在庫引当、承認入力などは、システムが実行する具体的な業務機能や業務ルールを示している。一方、稼働率や復旧時間は機能を支える品質・運用条件です。

選択肢ア

これは不正解だよ。与信残金額を計算し、マイナス時に警告を表示するという、注文受付時にシステムが実行する具体的な業務処理を定めている。稼働率や復旧時間のような品質・運用条件ではなく、機能要件に当たる。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。障害が発生した場合に半日以内で回復できることは、受注処理の内容ではなく、システムを継続利用するための可用性・復旧に関する運用条件を定めている。したがって非機能要件に当たる。

選択肢ウ

これは不正解だよ。在庫がある商品の在庫引当をリアルタイムかつ自動で行うことは、受注時にシステムが実施する具体的な処理を定めたものだ。処理の方式やタイミングを含む機能要件であり、非機能要件ではない。

選択肢エ

これは不正解だよ。担当者が受注情報を入力し、営業管理者が承認した商品だけを出荷するという、業務上の入力・承認・出荷のルールを定めている。システムの品質や運用条件ではなく、機能要件に分類される。

学習のポイント

機能要件と非機能要件の境界を、業務処理と運用品質の違いで整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成23年度特別 システム監査技術者試験 午前Ⅰ 問25(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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