AUシステム監査技術者試験 午後Ⅰ
平成29年度春期 システム監査技術者 午後Ⅰ 問3
事例を読んで設問の答えを考えてから、解説のポイントとIPA公式の解答例・採点講評で確認しましょう。
問題


解き方のヒントを見る
監査証跡の一貫性を確認する視点
制御ネットワークと制御システムの監査では、個別の機能名に引きずられず、要求事項・運用記録・点検結果が同じ目的に沿って結び付いているかを一つの軸で確認します。記録の追跡可能性にも注目します。
この問題で問われていること
選択肢を読む際は、監査で得られる証拠が、定めた管理上の目的や責任の所在と矛盾なく対応し、後から確認できる形で残るかという観点だけに集中し、他の論点へ広げないでください。
視点
監査対象を個別の技術要素だけで判断せず、要求、実施、記録、見直しのつながりを同じ観点で見比べます。重要なのは、説明と証拠の対応関係を落ち着いて確認することです。
確認ポイント
- 要求と記録の対応関係を確認する
- 実施内容を後から追跡できるか確認する
- 責任の所在と見直しの記録を確認する
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解説
本問は、業務ネットワークと接続された制御ネットワークについて、規程や管理体制の整合性、設定不備による不正アクセス、パッチ適用時の確認、遠隔保守用ファイアウォールの監査手続を問う問題です。
問題の全体像
D社では、製油所の制御ネットワークが本社基幹ネットワークやインターネット経由のベンダ接続とつながり、汎用機器や通信プロトコルも利用している。そのため、従来の物理的安全対策だけでは不十分で、論理的アクセス制御、サーバの設定、OSパッチ、遠隔保守通信などを含む多面的なセキュリティ管理が必要になる。公式解答例では、異なる規程の整合性確認、不要な権限や外部からの不正アクセス、パッチ適用前の文書確認、侵入防御、許可パケットの限定が示されている。
設問1
本文では、製油所安全管理規程と情報セキュリティ管理規程が別々の部署・委員会で管理され、全社的な観点で確認されていないとある。したがって、両規程について、セキュリティ管理のレベルが同等であり、相互に矛盾しないことを確認する。40字以内では、規程間の同等性と不整合の有無に絞って書く。
設問2
制御ネットワークでは物理的セキュリティが重視され、論理的アクセス制御などが不十分とされている。そこから、不要なアクセス権を持つ社員による情報持出し、またはインターネット経由で外部から不正アクセスされる事象を想定する。公式解答例の二つの経路を、50字以内で簡潔に示す。
設問3(1)(a)
パッチ適用前にセキュリティ管理者が確認したことを確かめるには、適用の実施予定や対象、手順を記録した文書を見る。公式解答例では、セキュリティパッチ適用計画書が挙げられている。
設問3(1)(b)
制御システムでは、パッチによる数値変動やタイミング変化が許容範囲内かを事前確認する必要がある。その確認結果を示す証拠として、公式解答例では制御データ処理時の影響調査結果報告書が挙げられている。
設問3(2)
パッチ適用間隔が長く、その間にOSの脆弱性を悪用される可能性があるため、パッチ以外の防御策を置く必要がある。公式解答例では、侵入防御システムの導入による防御を補完的コントロールとして示している。
設問4
本文では、FW-Bの設定をE社が行っているため、監査人は実際の通信制御が適切かを確認する必要がある。公式解答例では、ファイアウォールのポリシを査閲し、遠隔監視・保守に必要なパケットだけを通過させる設定であることを確認する手続が示されている。単にポリシを確認するだけでなく、許可範囲を限定している点を書く。
学習のポイント
リスクの原因を本文から拾い、対応するコントロールと監査証拠を結び付ける力を養う。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成29年度春期 システム監査技術者試験 午後Ⅰ 問3(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例 / 採点講評)
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